金沢歴史遺産探訪月間の最終週のイベントである加賀藩土清水塩硝蔵跡の現地説明会に参加してきました。
今日は朝から時折土砂降りとなるような荒天でしたが、地元の方中心に50人ほどの人が集まりました。
今は果樹園となっている一帯に塩硝蔵の中心的建物であった「御土蔵」「干場」、そして今回発掘調査の行なわれた「搗蔵」がありました。
一段高くなっている場所には辰巳用水が流れ、脇の遊歩道から「搗蔵」、その向こうに昨年度まで発掘調査が行われた「御土蔵」が見えます。
2棟並んで建っていた御土蔵の1棟にはロープが張られ、その大きさがよくわかるようになっていました。
敷地内に立てられた現場事務所でまずは解説を聞きました。
事務所内には昨年度までの発掘調査で見つかった瓦が展示されていました。
前田家の梅鉢紋の付いた平瓦は市内では金沢城とここ塩硝蔵のみ見つかっています。それだけ重要な施設であった証でしょう。
大雨の中3本のトレンチのうちの1本で新聞報道もされた搗蔵の説明を受けます。
2列の石列の間が水路の跡です。
すぐ脇を流れる辰巳用水は、搗蔵の直前で北側に少し曲がっています。これは搗蔵に引き込む水路がもう1本あったからで、今回発見された水路がその経路ということになります。
円形集石遺構も見つかり、搗臼が置かれた跡ではないかと見られています。
加賀藩土清水塩硝蔵は「三品搗蔵」「調合所」「役所」など重要施設がすでに民有地の下になっていて発掘の困難な状況ですが、現状を保存し、史跡指定を目指すことで、将来に残っていけばいいなと思います。
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