田口峠を守る龍岡の地にやって来ました。直前の橋が工事中で遠回りさせられましたが、なんとか到着しました。
龍岡城は大給松平家により幕末の緊迫状態のなかで三年間で築上されました。
その最大の特徴は日本で2例しか存在しない西洋稜堡式の城郭だということです。もうひとつは函館の五稜郭。龍岡城が「もうひとつの五稜郭」とも言われています。
現在は内堀の5分の3、土塁の3分の2が残っていて、ぐるりと一周しても30分かからない小さな城ですが、小諸から田口峠を越える街道を押さえていました。
なぜこの時期に来たのか?それは山奥の龍岡は今が桜の見頃だからです。
土塁は地元の子どもたちの木ソリの格好の遊び場となっていました。楽しそうです。
少し曇ってきたのが残念です。
水堀がなくなった部分も土塁側の石垣はすべて残っているのがすばらしい。
水堀のなくなった堀石垣は間近で見ることができるのが良いです。水堀を渡ってくる敵を容易に上陸させないための跳ね出し(武者返し)もよくわかります。
現在の城内は小学校となっていますが、畑や住宅に囲まれた静かな場所です。
堀に映る桜も美しい。ライトアップはされていないようですが、ライトアップすればとてもきれいでしょうね。
よく見ると、水堀の残る石垣は一部が崩落しているようです。これ以上壊れないように修復してほしいです。
大給松平家は「陣屋格」であったので天守など城は許さない身分でしたが、陣屋や屋敷は建てられていましたが、廃城により現在は小学校校舎としても使用された台所のみが残っています。元の位置には小学校校舎が建てられているので、位置は往時とはずれた場所になります。
この太い梁柱が印象的な建物です。常時公開している建物ではないそうですが、花見シーズンで運良く入ることができました。ラッキー!
帰りは反対方向に行きましたが、途中何か石垣が見えてきました。
北の街道沿いを守る龍岡城の桝形でした。交通止めで運良く通りましたが、道路沿いのこの小さな施設が残されていることに感動しました。地元で大事にされてきたのですね。
龍岡城に行ったときは五稜郭だけでなく、枡形もお見逃しなく!