砺波市の国指定史跡・増山城跡の雑木林整備などに取り組む砺波市教育委員会は新年度、阿室(あじち)屋敷跡一帯での作業に着手する。伐採を終えた一の丸跡付近からは高岡市福岡町の木舟城跡など戦国時代の主要な城跡が見渡せる。増山城は越中三大山城の一つで、2009年7月に国史跡に指定を受けた。
増山城には一の丸、二の丸、三の丸のほか、隠居所とされる安室屋敷などがあった。城跡一帯は放置されていた時代が長く、地元の増山杉がうっそうと茂る。砺波市教育委員会では来年3月まで3年計画で整備に取り組み、既に一の丸跡などで不要な雑木を伐採した。
新年度は安室屋敷跡の増山杉を伐採する。切り出された増山杉はチップにし、城跡の遊歩道などに敷き詰めて再利用している。増山城跡の保存に関しては、保存管理計画策定委員会が新年度末までに計画を策定する予定となっている。(北國新聞2011年1月4日付け記事より)