松波城 平成22年度庭園跡発掘調査現場説明会

新聞報道され、今日は時間も空いていましたので松波城まで行ってきました。
金沢から140キロ、3時間・・・・。遠いですね。
平成22年度松波城庭園跡発掘調査現場説明会
松波城の庭園跡は三の郭にあり、昭和54、55年に最初の発掘調査が行われましたが、平成18年度より詳細な発掘調査を行ってきました。
今年度は調査の最終年度にあたり、整備まで遺構の保存のため埋め戻されるそうです。
平成22年度松波城庭園跡発掘調査現場説明会
説明が始まってすぐ、沢ガニが出てきてビックリしました。かなりの大きさですが、横穴を掘って住んでいるようです。川からは随分遠いのですが、どこから来たのでしょうね?
平成22年度松波城庭園跡発掘調査現場説明会
礎石建物のトレンチが遊歩道の下に掘られていました。この部分は昭和の発掘調査では手付かずだった部分で、破却の土層がそのまま出てきたため、新聞報道にもありました、礎石建物と枯山水遺構が16世紀に間違いないと確定できたそうです。
平成22年度松波城庭園跡発掘調査現場説明会
礎石自体も赤く変色し、焼けた炭跡が残っています。土層にも焼き炭が混ざっています。この層から枯山水と同じ庭小石が発見されました。
平成22年度松波城庭園跡発掘調査現場説明会
枯山水の前には池遺構が出ています。
平成22年度松波城庭園跡発掘調査現場説明会
しかし、枯山水と同時期のものかどうか確定できなかったようです。水のない庭の手前に水の池?というもの不自然ではありますね。
平成22年度松波城庭園跡発掘調査現場説明会
この池、水が溜まっていたのですが、ここ数日は雨は降っておらず、不思議に思っていましたが、この池の底からは水がジワジワと染み出して来ているそうです。湧き水が出るんですよ。
平成22年度松波城庭園跡発掘調査現場説明会
庭園奥の斜面には泥岩貼付遺構が残っています。
平成22年度松波城庭園跡発掘調査現場説明会
枯山水遺構は19個の景石と3123個の小石により形成されています。小石は昭和の発掘調査で採取されたものがあるので、当時は4000個以上の小石があったようです。
平成22年度松波城庭園跡発掘調査現場説明会
どうです。水が流れているように見えますね。これが16世紀の奥能登に存在したなんて驚きです。
平成22年度松波城庭園跡発掘調査現場説明会
水の流れをあらわすために、小石は寝かせず立てて配置されています。破却され埋められる前はもっときれいだったことでしょう。
平成22年度松波城庭園跡発掘調査現場説明会
この貴重な枯山水遺構ですが、もうしばらくして埋め戻されます。今日は遠かったけど貴重なものが見れました。

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