金沢城を取り囲んだ内外二重の惣構のうち、金沢市主計町の西内惣構が来年3月、ほぼ藩政期の規模で現代によみがえる。惣構は広い堀と高い土居で外敵の侵入を防ぐもので、堀は用水などに姿を変えて現在も存在しているが、堀幅は狭められ、土居も崩されており、当時の威容が分かりにくくなっている。復元範囲は延長12メートルにとどまるが、市は城下町金沢の歴史に触れる空間として市民らに親しまれることを期待している。
復元されるのは同市主計町の緑水苑内の西内惣構で、藩政期の絵図や埋蔵文化財調査の結果に従って、堀の幅を約11メートル、深さを2.1~2.6メートルとする。土居は高さ約2.8メートルで、土居の上部に見学所を設ける。(北國新聞2009年12月28日付記事より)