玉泉院丸の現地説明会に行ってきました。
来年度からは新幹線金沢開業に向けて暫定整備が始まるので、今回が最後の説明会となりそうです。
地元新聞に大々的に掲載されたためか、いつもより多い250人近い人が集まりました。まさに注目の的ですね。今日は時折雨も降る中で解説が行われました。
あまりの多さに四班に分かれて解説を聞くことに。
玉泉院西側の鼠多門近くの井戸。ずっと軍隊が入った後の近代の遺構かと思っていましたが、確かに上の部分は追加されているけど下の部分は近世のままだそうです。
のぞいてみると深ーーーーーい
これだけ深いと蓋をしないわけにはいかないな。これも今日限りか。
いよいよ色紙短冊積み石垣の前へ
昨年は右半分のみの発掘でしたが、下すべてが掘られています。
この部分も整備では埋められて、上に復元されます。
この色紙短冊積みも10メートル近くの高さがあるので、この高さのまま保存すると崩壊の危険もあるということで、発掘前の高さ近くまで埋め戻されるようです。
滝のほうは流れがわかりやすいように青いテープが張られました。現在の色紙短冊の下の石積みは軍隊が積んだもので、その下にさらに数メートルの土盛りがあるため、その下に流路がありますが、実際の流路口は土盛りの中ということで今回は発掘されませんでした。
蛇行する滝の景石は、兼六園の明治記念標の石垣として抜き取られました。
今日は説明会の前に少し解説員と話をする機会がありました。その中からひとつ。
発掘調査と平行して今年度は、石垣周辺の木々の伐採や石垣上がきれいになりました。石垣上の清掃は公園課の担当で、近代のゴミを中心に除去したそうですが、その中で、奥の石垣前の土盛りが強調されるような形になりました。
最終的に平らに整備されるのか聞いたところ、後ろの石垣がはらんでいるので除去すると崩れる恐れがあるということ。もしかしたら幕末に予算がなくて急場しのぎで土盛りしたのかもしれませんね。
今年度で5年を迎えた調査ですが、現地説明会は4回目。ということで調査概要資料も4冊目。いつもカラー写真満載でわかりやすい資料です。調査報告書も楽しみです。
日: 2012年11月10日
金沢城橋爪門 土塁の土盛りは早いなー
一週間ぶりの橋爪門は、たった一週間なのに様変わりしていました。
それは石垣裏の土塁です。あっという間に土盛りがされ、その完成形にぐっと近くなりました。一冬越すために積雪前に土が盛られたのですね。
枡形の最後の位置もこの辺りになるようです。
石垣の最上部よりも土塁は高く積まれています。
こうして形になってくると、平面で見ているときは狭いなーと思っていた枡形も広いものです。