石川県金沢城調査研究所は30日までに、1667年の金沢が描かれた最古の絵図「寛文七年金沢図」の解読を終えた。加賀藩士1757人の名前が記載され、上級武士だけでなく、身分の低い「掃除坊主」「壁塗り」などの名前も記されていることが判明した。5代藩主・前田綱紀が藩直属の奉公人の所在地を把握するために作成したとみられ、城下町の姿を紐解く貴重な成果となりそうだ。
寛文七年金沢図は、延宝年間(1673~81)に描かれた「延宝金沢図」とともに「城下町の様子をうかがえる全国でも第一級の史料」だが、縦560センチ、横501センチの大型絵図であることなどから、詳細な分析が進んでいなかった。(北國新聞2009年12月31日付記事より)