1月例会 金沢城玉泉院丸庭園の魅力

1月例会

今日、金沢城・兼六園研究会の1月例会があり行ってきました。初めての近江町いちば館での開催でしたが、快適な会場でした。

今年も金沢城調査研究所の木越所長の講演でしたが、もう4年目を迎えるんですね。金沢城の玉泉院丸と橋爪門二の門のオープンが3月7日に決まり、玉泉院丸の歴史と発掘調査をざーっとおさらいしました。

玉泉院丸は二代利長公の正室であった永姫が、利長公の死去後に出家してお住まいした場所だったためそう呼ばれますが、それまでは本丸の西にあったので「西の丸」と言われました。玉泉院が移られてからは「玉泉院様丸」、今は敬称を省略していますが、やはり前田家にとっては主君の織田家の血筋でもあるので文書に残っているものは敬称付きだそうです。

3月にオープンする玉泉院丸ですが、鼠多門の復元に向けた発掘調査が行われることが決まりましたので、春には立ち入り禁止地区ができるみたいです。

5月通常総会 きくざくら第21号が出ました

石川県立美術館ホールで5月総会が開催されました。
5月通常総会
22期会員13名を加えて132名になった金沢城・兼六園研究会ですが、今日は議決権ギリギリでしたね。広坂別館では狭いけど、美術館ホールでは広すぎる感じがあります。もっと出席してほしいところですが、ご高齢の方も多いですからね。
5月通常総会
きくざくら第21号が出ました。昨年は記念すべき20号だったので多くの投稿がありましたが、今年は少なめでした。
5月通常総会
今年も昨年に続き投稿しましたよ。「古絵葉書で見る金沢城・百間堀」というテーマです。
平日開催の行事ばかりでほとんど参加できない身ですので、こういう場所で貢献しないと!
5月通常総会
通常総会に続き、例会として、金沢城調査研究所の滝川氏が「金沢城跡五十間長屋の発掘調査」という少しディープな話題で講演しました。
5月通常総会
NHK大河「利家とまつ」に合わせて開催された平成13年の全国都市緑化いしかわフェアに向けて、金沢城二の丸の菱櫓・五十間長屋・橋爪門続櫓ですが、金沢大学が移転した後の三の丸からの眺めがこんな感じだったそうです。
今となっては新鮮な写真です。
5月通常総会
建物が残っていた最終期の明治11年の写真。三の丸でもかなり北東部から撮ったもので、右の木の陰に河北門が写り、左に菱櫓、五十間長屋、橋爪門櫓、橋爪門一の門、奥には二の門の屋根も見えます。
中でも一番興味を引くのは、三の丸中央に写る井戸ですね。現在はほとんどが埋められてしまって見ることができない井戸がここにあったんですよ。
5月通常総会
発掘調査で菱櫓から橋爪門までの櫓・長屋台の石垣は初期と末期で礎石が変化していることがわかったそうです。
5月通常総会
初期は穴を掘って隅石大の大きさの石を埋め、上に柱を立てていたそうです。
5月通常総会
末期は穴を埋め、石垣の最上部で建物を支える鬘(かずら)石大の大きさの礎石を、鬘石の高さに合わせて二段にしていたそうです。

会員研究発表会

会員研究発表会
本日は、久しぶりに金沢城・兼六園研究会の例会に参加してきました。
会員の研究発表会として、
1.富山城の歴史と現状
2.梅田日記の記述 ある一日
3.室生犀星の文学と庭づくり
4.藩校の位置を探る 長谷川邸跡の変遷(2)
という4テーマで発表が行われました。
会員研究発表会
今年は特に発表者を集めるのに苦労したようです。来年あたりは頑張ってみよう!かな・・・

9月例会 「辰巳用水の国史跡申請について」

本日は、金沢城・兼六園研究会の9月例会の日でした。
辰巳用水の国史跡申請について
金沢市文化財保護課の庄田氏により、「辰巳用水の国史跡申請について」というテーマで、辰巳用水の史跡指定に向けての調査成果と現状について講演を聞きました。
辰巳用水は、東京の玉川上水、神奈川の箱根用水(3番目は他の組合せもあるようです)とともに、日本三大用水と呼ばれていますが、藩政期に作られた用水をそのまま利用している辰巳用水は全国でも稀有な存在です。
辰巳用水の国史跡申請について
現在国史跡指定範囲と考えている部分は、辰巳用水の東岩取水口から兼六園前までの流路一帯のなかで、上流部隧道、中流部開渠、下流部は天徳院附近の開渠と旧横山邸(金沢国立病院)前の開渠となっています。その中では、上流部の隧道と三段石垣が目玉ですね。
辰巳用水の国史跡申請について
辰巳用水関連施設としては、加賀藩の土清水塩硝蔵跡も発掘調査が進められていますが、一括申請か単独申請かはまだ決定されていないようです。
現在、東岩取水口のすぐ上流で辰巳ダムが建設中であり、辺りの景観はまさに様変わりしていますが、貴重な文化遺産である辰巳用水は後世まで残したいものです。
以前の記事はこちら