大雪の後のライトトップ。雪は2年ぶりでしょうか?
まずは兼六園真弓坂から入園します。
今年は友人と夜景用に三脚を使用して撮影しました。写真に詳しい友人に助言をもらいながらも、兼六園で撮った写真はぶれたものが多く、でも例年以上に良い写真が何枚かありました。
ここ数日の気温上昇により、木々に被った雪はなくなったけど、池は一部凍ったままで、水面に映る美しい姿がない場所もあったが、凍った水面もまた近年では珍しい光景だ。
寒さのためか、来週三連休がやはり人気なのか、今日の来客は少なめでした。
園内は滑らないように通路の氷は取り除いてあったけど、一部にはうず高く積まれた雪が残っていました。そんな珍しい光景も見ながら、場所を移動しながら写真を撮っていきました。
一番人気は唐崎の松ですね。
では、金沢城公園に場所を移します。
外壁塗装の修築が完了した石川門櫓。光に反射する白い壁が美しいです。
が、脇の一の門の壁が若干ミスマッチです。
金沢城公園は兼六園よりは人気が少ないです。
三の丸広場は一面の雪景色。五十間長屋の屋根雪はすっかり溶けてしまっているのは残念ですが、雪の冷気のためか寒いです。
復元後初めての雪のライトアップを迎える河北門です。
河北門への入場口から見る、河北門一の門、ニラミ櫓台、菱櫓、向こうに橋爪門、この光景は新しい金沢城の絶景スポットです。
この菱櫓、五十間長屋、橋爪櫓の奥行きのある絵もいいでしょ!
橋爪門の中では発掘調査が進められているため、門は閉じられたまま。そのためもあってか橋の上の雪は除雪もされず積もったままだ。
堀には氷が張っている。こんな光景も2回目だろうか。
この河北門、菱櫓のアングルは古写真にもある。
河北門二の門の内側から枡形を覗けば、そこには菱櫓が顔を出す。
終園のアナウンスが流れてきた。もう9時だ。時間はあっという間に過ぎる。
カテゴリー: 金沢城河北門復元
河北門 寄進記名内容をようやく確認!
夏休み最初の土曜日ですが、この暑さのせいか街中への人出はいまひとつのようです。
今日はチャンス!かも?と内心思いながら、金沢城河北門へやってきました。
暑い昼下がり2時。ちょうど案内の人だけしかいない
4月の完成式以来、ずっと人が多くて恥かしかった、記名内容閲覧機を操作することができました。
まずは平瓦から・・・。閲覧カードをかざして、自分の記名した平瓦の使用場所を確認します。
次に壁板の使用場所を確認します。
壁板は河北門の内側、右奥です。
場所を照らし合わせると、ちょうど消火器の後ろでしょうか。
そして、平瓦の使用された一の門へ移動します。
こちらは一の門の左側、二の門近くになりますね。やっと場所がわかってスッキリしました。
金沢城 河北門完成式
ついに、この日がやってきました。平成19年に始まった河北門復元工事から、本日無事に完成式を迎えました。
一度開いたら開きっぱなしになるだろう一の門を撮ろうと行ってみたら、河北坂を上ることはできませんでした。
残念ながらこの位置から撮影です。
斜めから撮るこのアングルは門が閉まってこそ見ごたえありますね。
迂回路の金沢城兼六園事務所の裏の階段を上るところで、鳥がちょうど石垣に停まりました。
首の青いきれいな鳥でしたが、なんという鳥でしょうか?
工事が終わって少し広くなった芝生から、先に復元された菱櫓と五十間長屋がきれいなアングルで写真が撮れるようになりました。めでたい!
完成式当日もこちらのニラミ櫓台は開放されないようです。
土塁に枡形土塀の石垣はすっかり隠れてしまいました。
河北門の前には完成式を見ようとぼちぼち人が集まってきていました。
が・・・・
演説のほうは隣接で設置されたテントの中で行われて一般公開されないようです。
ちょうど馳代議士がやってきました。
漏れ聞こえるテントの中の声を聞きながら、正面ロープ1列目で待機していたところ、30分後ようやくテープカットの準備が始まりました。
と思ったら、今度はロープを外して前に出ていいですよーーー
って、待ってた苦労はどこにーーーーーー
何とか2列目を確保し、テープカットを見守ります。
今日は先日いもり掘披露式に欠席していた代議士も揃ってテープカットです。
田中代議士初めて見ました。馳代議士と並ぶと特に小さく見えますが、とても小柄な方ですね。
テープカットが終わると・・・
4本のロープが引っ張られてきて、綱引きが始まりました。
谷本知事の掛け声とともに綱が引かれ・・・
って、門の環貫は????? あれで外れていたようです。
徐々に門が開かれていき、中で太鼓の打ち鳴らされました。
太鼓演奏が終わると、拍手で完成式終了です。
枡形内部も一般開放されました。
当然枡形内部は一の門へ進む人と、一の門から引き返す人でごった返しに。
戻ってきた二の門で、谷本知事が寄進閲覧装置の説明を始めました。
寄進者に送付されてきた「閲覧カード」を装置にかざすと、その部材の使用場所が装置に表示されました。
次に・・・・!?
そう次があるのです。その書いた内容が装置に表示されるのです。まさか自分の書いた内容がデジタル保存されているとは・・・予想だにしない事態です。
二の門二階に入ると、椅子も置かれて落ち着きある空間になっていました。夜間イベントスペースとしても開放される二階は、普段は有料になるのかと思っていましたが、イベント予約がないときは無料開放されるようです。
こちらにも寄進閲覧装置が置かれ、画面を印刷できるプリンタを備えています。今日は閲覧カードも持っていきましたが、書いた内容まで表示されるのに、大勢の人の前で実演する勇気はありませんので、中を見学して帰ってきました。
二階につながるスロープ上からは、一の門とニラミ櫓台の後ろに菱櫓、五十間長屋、橋爪門が見える絶好の撮影スポットができましたが、この景色、一の門が閉まっているときに撮りたかった・・・
迂回工事用足場があったのでこのアングルで写真を撮るのも初めてです。今日は完成式で人も大勢いましたので、また空いているときに撮影する機会を設けることにします。
と、今まで気に掛けなかった河北坂沿いの石垣の刻印に日が差していたので、ふと見ると・・・
石垣にはくっきりと「星」の刻印が見えます。
これは富山城の模擬天守下の石垣にも残るものですが、富山城では、本丸南西にあるこの刻印が「五芒星」と言われる陰陽道では魔除けに使われ、裏鬼門を守るものだと聞いたことがあります。
金沢城のこの位置を南西と考えると、守るものはありませんが、逆の東北と考えると二の丸からちょうどその方角になります。そういえば、城の東北に位置する卯辰山は表鬼門を守護する霊山とされたということですから、これは二の丸から見ると同じ方角に当たりますから、まんざら見当違いとも思えませんね。これは新発見なのか!?
金沢城河北門 いよいよ来週から・・・
来年からの花見が楽しみです。
案内板も河北門といもり堀が新しくなりました。
この臨時通路からのアングルもあと数週間ですね。
桜が青空に映えてきれいです。
ふと見ると、12日から河北坂は公開に向けて工事のため通行止めとなるようです。
臨時通路もついに解体されるのですね。
金沢城河北門 公開直前の現場へ
この足場のある風景も後わずかです。
一の門は鉄板がすべて取り付け終わり、閉められていて枡形のなかが見えません。
二の門の横の大仰な木組みは車椅子用の通路です。
健常者用はすぐ横の短い階段です。
二の門の入り口も閉められています。
二の門と菱櫓のセットは写真映えしますね。
新丸に向かう通路は狭くなってしまいましたが、すれ違った観光客の会話は
「ここっていつも工事中ね。10年前に来たときも工事してた。」
って、その時は菱櫓と五十間長屋ですね。また来てくれてありがとう!
新年度になって案内看板はまだ変わっていませんでしたが、チラシは新しくなりました。
工事中だった河北門が描かれました。
そして、こちらにはいもり掘が。
今年から石川門と三十間長屋の特別公開日が大幅に増えます。9月、12月、3月以外は週末を中心に、大型連休やライトアップ日などに合わせて公開されます。観光者には楽しみが増えますが、地元民には有難みがなくなる!?ような・・・
金沢城河北門 24日に完成式典
今日、石川県より河北門の寄進者宛に「記名内容閲覧カード」が届きました。
これは、寄進の特典として自ら記名した平瓦と壁板がどこに使われているかを示すための閲覧装置に読み込ませるためのものです。
24日には完成式が行われ、その後から閲覧装置が使用できるようになるようです。
24日の完成式の内容は今のところわかりませんが、テープカットぐらいはあるでしょうね。
河北門はお披露目間近!
久しぶりに金沢城の近くに行ったので様子を見てきました。
あいにくの雨でしたが、河北門はほぼ工事が終わっていました。
二の門横の木製通路も完成です。
二の門の三の丸側の雨溝も完成し、
塀の横通路も完成・・・・!って石垣が何段か埋まってしまったではないですか。
石垣のない土塁部分は・・・なんと芝生に!
公園工事としては仕方がないのかもしれないが、忠実な復元との兼ね合いは難しいですね。
一の門にまわると、柱や戸に鉄板が打ち付けられています。
真新しい木材に鉄板は威容さ(異様さ?)が増しますね。
見慣れた石川門はもうこんなに錆びていますからね。
石川門北側で行われていた工事も終わり、三の丸もすっきりしました。来年は南側の工事が始まります。
金沢城 晴天のなかでニラミ櫓を見る
真冬の北陸らしからぬ晴天のなか、正月以来の金沢城に行きました。
大手門から見る風景がついに変わりました。
ニラミ櫓の工事用囲いが今月取れました。
石川門のように二重櫓のあった櫓台には、幕末期火災後の財政不足のあって、塀のみが建てられました。しかし、中央に出しが1つあるのがかろうじて威厳を保っていますね。
横を向けば一の門。石川門や橋爪門と比べても最も大きな一の門です。
枡形のなかはスロープ工事の最中です。
このアングルいい感じですが、松の木やライトアップ用ライトがなければもっといいのですが・・・
通路を通って二の門に回りこもうとすると・・・
おーと!石川門の修復工事の工事用囲いも取れていますね。
漆喰の白がまぶしいですね。
現場見学会で知った金沢大学OBの荀子の碑も新しい壁に映えますね。
塀を支える柱の修復は、来年度石川門南側に移ります。
さて、河北門二の門は南側フェンスが外され、河北門の後ろの五十間長屋のアングルに障害物が少なくなりました。
二の門の雨溝もかなり出来てきました。
こちらから見ると、枡形の塀は石垣や土塁のために低く見えますが、石垣を塀に隠す「隠し塀」のため狭間もなく防御という点ではイマイチですね。
ニラミ櫓の南側には階段がありますが、急であり、手すりも付いていないので常時上れそうにないですね。
内側に立つ塀を支える柱は石川門に比べると短いような?
丑寅櫓からも河北門がすっきり見えるようになりましたよ!
初春 金沢城へ
初春の金沢城は雪に覆われています。
現在修復が進む石川門では、二の門の東面の工事用の囲いがようやく外され、
真新しい海鼠壁が美しいです。
石川門の二の門をくぐり、三の丸に入ると、そこには工事用囲いの外れた河北門の二の門が見えます。
年末年始は以前の工事見学用通路が再び開放され、少し高い位置から河北門を眺めることができます。
二の門の向こうに見える木造物は、正式な見学用通路です。車椅子も通れる頑丈な作りです。景色としては違和感ありますが・・・
斜めからのアングル。海鼠塀が見えないすっきりした景観です。
二の門と一の門をつなぐ土塀も囲いが外されています。土塀の中に石垣が隠されている隠し石垣が特徴です。
三御門のひとつ、橋爪門にかかる橋からみる河北門です。
二の門の囲いが外れている
今日は講演会参加のために市内にやってきました。金沢城に来てみると、二の門の仮屋根が外れている。ニラミ櫓はまだ動きありません。
二の門がきれいに見えるようになりましたが、真新しかった銅板は心なしかくすんでいるように見えます。これから一冬越しますので、鉛瓦や四隅の鉄板も風雨に晒されてどうなるでしょうか?
大きなクレーン車で囲いの鉄骨が外されたようですね。
先日修復工事の囲いが外された石川門の二の門です。
よく見ると、太鼓塀部分も囲いが外されているではないですか!
新しくなった支えの柱が塀と並行になって、金沢城では橋爪門に続く塀で見ることができますが、これだけ間隔が狭いところはないですから、石川門の辺りも雰囲気が変わりますね。
金沢城河北門 仮屋の壁が外されたら
先月末の最終見学会を終え、今週から工事用仮屋の解体が始まりました。先週末はまだ紅葉真っ盛りでしたが、ここ数日の大雨でほとんど散ってしまいました。
二の門の仮屋の壁は外され、鉄骨の間から見えるようになりました。
一の門は上だけ外されているのは先週と同じです。ニラミ櫓台がまだ仮屋のままであり、中が見えません。
前から見てその大きさがようやく実感できるようになりました。石川門よりひとまわり大きいと聞いていましたが、こうして見るとやはり大きいですね。
と、石川門を見ると、こちらの工事用仮屋も外され、修復工事で塗り替えられた漆喰の白壁がまぶしいですね。
二の門以外はまだまだ仮屋のままです。
鉄骨になって景色も随分変わりました。
丑寅櫓台から見た三の丸です。来春にはこの景色もがらりと変わりますね。
金沢城河北門工事第5回見学会
金沢城河北門工事の第5回見学会が開催されました。
この工事用上屋の景色も見納めです。そう今回の見学会は足場に上って間近に見学できる最後の見学会なのです。
こちらに設置されていた見学台も
16日に撤去されてしまいました。
今回は予約もいらず、順番に中に入るということで30分ほど遅れてきましたが、まだ待っている人がいますね。
中に入ると雨溝の工事が始まっていました。
今回の解説場所は3箇所。一階二の門前、二階一の門横、三階二の門屋根前です。
一階では木工事の解説が主に行われました。
二の門入口は今はまだ木がむき出しですが、上屋が外されたあと鉄板が張られて見えなくなります。
二階の内部では床を張る工事が進められていました。
一の門の横で鉛瓦葺きの解説がされました。
三階では漆喰塗りの解説がされました。
二の門の大屋根には金具みたいなものが取り付けられていました。避雷針だそうです。
丸瓦には前田家の家紋がずらりと並んでいますが、鬼瓦の家紋は少し違います。加賀前田家の家紋は剣梅鉢紋で「剣」がついています。鬼瓦の家紋は剣付きです。
二の門のこの広い面は10数人の左官が並び、一日で漆喰を仕上げました。本当にきれいですね。
出てくるともう誰も並んでいませんでした。自分の次の組が最後の組のようです。
今回は河北門のみです。来週には二の門の上屋が解体されるということで来週も出かけましょうか。
今回で現場見学会は終了ですが、来年3月の完成時には何か式典やイベントはあるでしょうか?楽しみですね。
一の門はすでに上屋が外されています。こうして見えるようになると石川門よりも大きいですね。
新丸から河北門に入る坂沿いは紅葉真っ盛りです。来年には最高の撮影スポットになりますよ。これまた楽しみですね。
金沢城河北門の外工事は完了間近!
金沢城河北門復元現場です。工事用仮屋が建てられてから長くなりましたのでこの風景も見慣れました。
合間から見える二の門の壁はすっかり真っ白の漆喰が塗られています。
見学台から見える壁も真っ白になりました。
今日は見学台も人は少なかったですが、帰ってきてから明日でこの見学台がなくなることを知りました。タイミング的にもちょうど最後に入れたので幸運でした。
見学台からみる工事用仮屋もこれが見納めです。仮屋自身が今月末の現場説明会を最後に、来月から解体が始まります。いよいよ平成の築城第二期も大詰めです。菱櫓前に建つ大手門が見られるのも間近ですから楽しみですね。
金沢城河北門復元 漆喰塗りは今!
朝は雨が降っていましたが、昼からは天気は回復しました。
合間から覗く二の門は所々漆喰が塗られ白くなっています。
まずは軒下、そして壁となるようですが、隅木は後になるようですね。
窓の部分も部分的に漆喰が塗られていますが、ここからはあっという間でしょうね。
真っ白になったら最後の現地説明会があります。
二の門を間近に見られる最後のチャンスですので楽しみです。
金沢城河北門復元 あまり変化はないですが
先日二の丸で仮設中だった施設は、今週開催のおしゃれメッセ2009の会場だったようです。
土曜日の今日は河北門からは金槌の音が響いていました。
ふと、見学台への通路から覗き込むと、二ノ門の下に入れる新しい雨水溝が用意されています。
ここに入る溝ですよ。
今は二ノ門も中の工事をしているので、見学台から見ても何も変わりがありませんが、先日の見学会の南側の大鬼が屋根に乗っています。
敷地内の作業所では今も木材を削る音がしていました。
金沢城河北門寄進 第四回記名会
今日は金沢城・兼六園大茶会が三の丸で開催されているが、他に第四回記名会も開催されていた。
この行事も宣伝が全く無いのはいかがなものか?夕方のニュースには流れていたけど、今回で河北門寄進に関する記名会も最後となり、次回は橋爪門なのかな?
見学現場も変わり映えしないなーと思っていたら、
二の門とニラミ櫓台をつなぐ土塀の壁はいつの間にか漆喰が塗り込められているではないか!
記名会場となった五十間長屋の前には何かのイベント用の会場設営が着々と進められている。何のイベントでしょうね。
第4回金沢城河北門現場見学会
今日は雨天を覚悟していたのですが、晴れました。うれしいです。
金沢城三の丸では「金沢城まつり2009」を開催中でした。
といっても宣伝は地元新聞の今朝の記事これだけ。城内でもチラシや立て看板は他に見当たらず、力が入っているのかどうか?観光客も少なく、主催者がかわいそうでした。
最初は忍者ショー!
立ち回りもしていましたが・・・・
途中から大道芸になってしまいました。観客の子供も巻き込んで・・・この辺りはさすがです。
昼からは殿と腰元のマジックショー。なぜこの格好なのか不思議ですが、腰元たちの本格的マジックの合間に、殿のコミカルな手品(ここはあえてマジックとは言わないでおきます)が笑いを誘っていました。最後のイリュージョンで、催眠術で浮いているところは新聞社記者も写真を撮っていました。
間近で見てもタネが分りませんでした。なかなかのものでしたよ。
さて、本日は第4回金沢城河北門現場見学会でした。1時間前の受付開始から大勢の方がやってきます。
今回は地元新聞での広報は見かけなかったですが、今までの参加者に直接案内した効果なのか、始まってみれば150名も大人数!驚きです。
2班に分かれて自分は鯉喉櫓班に行きました。さらにここで2班に分かれます。
足場を渡って間近に石垣を見る機会を得ました。
何度か聞いたことのある説明でしたが、石は前面より後ろに長い牛蒡石で、隣りの石とはわずかに隙間を作ります。これは石が重力で割れるのを防ぐためで、石の中程に接点を持たせています。さらに、この接点は下の二つの石にかかるように乗せるという石積みのセオリーのようなものだそうです。
その後は石加工の現場説明です。今回は大きな隅石の加工風景でした。
最後の仕上げ工程、専門用語では「石をはつる」と言います。
手前の小柄が男性が、金沢の名石工として有名な明地兄弟だと今日始めて知りました。
河北門南石垣台を古写真どおりに積むために、この兄弟無しには為しえなかったであろうと言われる有名人だったとは・・・今までの見学会でも何度もお目にかかっていたのに、全く気付きませんでしたよ。
見学現場では石工の道具も並んでいました。
今日の見学会で判明したことをいくつか
1.鯉喉櫓台の北側は土盛りがされ、北面から櫓台に上る階段がつきます。櫓台上からいもり堀を・・・というアングルで写真が撮れます。
2.元のいもり堀は道路を挟んで対面まで渡る広いものであるので、今回の堀底は本来の堀底から数メートル上になります。そのため、復元鯉喉櫓台は9.3メートル(藩政期石垣4.5メートル、復元石垣4.8メートル)の高さになりますが、藩政期石垣はさらに下に5メートル弱ほど埋まっているのです。つまり、元々9メートルほどの石垣が残っているのですね。
3.鯉喉櫓台の復元石垣部分は裏込めに石ばかりを詰めています。見学前の最大の疑問であったこの事を質問してきました。結論は、石ばかりを詰めたほうが水はけだけでなく、強度も強いそうです。土盛りより強度が強いとは意外でしたね。こうなると、最後の関心は上面をどう仕上げるのかですね。
次に河北門に移動しました。
ここでもやはり2班に分かれて、まずは大鬼の見学です。人と比較してもその巨大さがわかります。総重量140キロ!
継ぎ目は錫をまぜたハンダでしっかり水漏れを防いでいます。
中の木型は空洞も多く、総重量の軽量化に役立っています。
大鬼には前田家の家紋である剣梅鉢紋がついています。
次に市民としては工事中初めて一の門をくぐり、海鼠塀の目地漆喰仕上げ工程の見学です。
鉛製の平瓦はステンレス製の釘で上下2箇所ずつ固定されているそうです。釘は漆喰の目地の下になります。
以前は鉄釘を使用していたそうで、錆びにより釘が膨張して抜けにくくなる反面、頭の錆びが目地漆喰のヒビの原因ともなるため、今回はステンレス製を使用しています。
職人さんが小さな小手で何度も丁寧に丁寧に目地漆喰を仕上げています。
きれいな海鼠を作るための根気の要る仕事ですね。
海鼠塀の裏には真新しい狭間が見えます。
二の門の石垣東面では地面が掘り起こされ、雨樋となる溝が出ていました。これから溝の復元にかかるのでしょうね。
さて、最後に二の門に上りました。
ちょうど大鬼の取り付け作業を見せていただけました。今日見た大鬼は反対方角に取り付けられます。
足場でこうやって二の門を外側から見る事ができるのもあとわずかです。というのも、12月にはこの足場が取り外されるそうです。囲いも外されるそうですが、春になってからのほうがよいのでは?と素人は思うのですが、何はともあれ年末には菱櫓を背景にした河北門の写真が撮れる?のかな
その直前の11月末に最後の現場見学会が開催される予定です。
ムラ直しの終わった二の門の壁は、漆喰塗り職人が20数名並んで一気に漆喰塗りされるそうで、次回見学会のときは真っ白の二の門を見る事ができるでしょう。
これで今日の予定はすべて終わりましたが、参加人数もあってか、すでに30分も時間オーバーしています。
が・・・今日はさらにオプション見学会が用意されていました。その石川門修復現場に向かいます。
出し部分で説明を受けます。こちらの出しでは石落としの板が外されていました。
太鼓塀北面の内側はムラ直しが終わり、漆喰塗りを待つばかりです。
東面の出しでは「出し柄振板」に付いた屋根跡について説明がありました。出し柄振板の役割は出し部分での太鼓塀の境目を隠すことですが、上部に残る屋根跡は、出しのほうが古いことを物語っていて、太鼓塀が後年の修復で元のものより低く作られたことが原因です。
東面でも漆喰塗りは今からですが、来年度は石川門南側太鼓塀に取り掛かるそうです。
今日は屋根瓦を敷く作業の真っ最中でした。
終わってみればすでに5時。1時間オーバーの見学会は充実したものでしたが、最終となる来月末、何人の参加者が押し寄せるでしょうか。
金沢城 河北門復元整備
金沢城復元整備は順調に進んでいるようです。
太陽に照らされて囲いのなかのニラミ櫓の塀の輪郭がうっすらと浮かんでいます。
隙間から海鼠塀が見えます。塀はほぼ出来ているようです。
最近は外観がほとんど出来てきたこともあって久しぶりに行っても、あまり変わり映えしませんね。
二の門の大屋根の天辺にある箱棟もほとんど完成したようです。
土壁はヒビに塗り重ねられてきれいになっています。漆喰を塗る日も近そうです。
見学台から唯一見える二の門の出窓の屋根にも鬼瓦が乗りました。
以前の記事はこちら