ここはどこでしょうか?
答えは石川県立歴史博物館の収蔵庫の中です。びっしりと箱詰めされた棚が並びます。
歴史博物館は今年度を終了すると同時にリニューアル工事に入るため、その前に収蔵庫を案内するツアーを開催してくれたようです。
石川県埋蔵文化財センターでは数年前から収蔵庫ツアーが開かれていた記憶はありますが、どんなものなのか非常に気になって参加しました。
文化財は運搬するときも綿を詰めた梱包材を使用するそうです。
いわゆるプチプチなど石油製品は文化財(特に塗り物)に微妙な化学変化を加えてしまうということで、ひとつ運ぶにも一苦労ですね。
普段公開していない場所ですが、すでに収蔵庫はいっぱいで、市内や押水、白峰など分散して収蔵しているそうですが、リニューアルにあたっては、これらすべての収蔵物を一度搬出してから作業することになるので2年という工期も長いとは言えないようです。
現在同館では特別展「れきはく特選資料展」が開催中です。収蔵する重要文化財のお宝が一同に展示されています。2つの辰巳用水を描いた絵巻は圧巻でした。
資料展に置いてあった資料で敷地隅にひっそり立っている門柱が何かわかりました。
以前からとても気になっていたんですよ。
歴博の建物は旧陸軍の兵器庫を改修したものです。この門柱は兵器庫に入る正門の門柱だそうです。説明版もない隠れた遺産です。
そして駐車場の片隅に残るもうひとつの遺産。現在の石川橋(兼六園と金沢城石川門を結ぶ橋)の前身であった明治期の石川門の高欄の石柱です。
リニューアル前にぜひ一度訪ねてみてください。