タッチパネルディスプレイを購入したので、この際だからより深く調べてみた。
入力ケーブルによる分類は2種類ある。
・USBシリアル転送
・RS-232Cシリアル転送
現在はCOMポートが搭載されていない機種も多いので、主流はUSBシリアル転送になっている。
検出方式による分類は4種類ある。
・アナログ抵抗膜方式(感圧式)
・アナログ容量結合方式(静電容量方式)
・超音波表面弾性波(SAW)方式
・赤外線光学イメージング方式
以上はほぼ登場した順となっている。
それぞれの検出方式がどういうものなのか?簡単にまとめると、
・アナログ抵抗膜方式(感圧式)
指やペンなどで押した画面の位置を電圧変化の測定によって検知する。
・アナログ容量結合方式(静電容量方式)
画面に指で触れると発生する微弱な電流、つまり静電容量(電荷)の変化をセンサーで感知し、タッチした位置を把握する。
・超音波表面弾性波(SAW)方式
指などで触れた画面の位置を超音波表面弾性波の減衰によって検知する。
・赤外線光学イメージング方式
指などで画面に触れると、赤外光が遮光された影をイメージセンサーがとらえ、三角測量によってタッチした座標を求める。
実際の仕組みについては以下のページが詳しい。
なぜ画面に直接触って操作できるのか?――「タッチパネル」の基礎知識
http://plusd.itmedia.co.jp/pcuser/articles/1009/27/news004.html
それぞれの特徴(長所・短所)をマトリックスでまとめると次のようになる。
抵抗膜 | 静電容量 | 超音波 | 赤外線 | |
光透過性 | × | ○ | ○ | ◎ |
指タッチ | ◎ | ◎ | ◎ | ◎ |
手袋タッチ | ◎ | × | ○ | ◎ |
ペンタッチ | ◎ | △専用のみ | △専用のみ | ○非光沢素材 |
耐久性 | × | ◎ | ◎ | ◎ |
耐水滴 | ◎ | ◎ | × | ○ |
外光影響 | ◎ | ◎ | ◎ | × |
マルチタッチ | × | △投影型 | × | ◎ |
採用例 | スマートフォン | ATM キオスク端末 |
パソコンワイド型モニター |
ご覧のように、タッチパネルを採用する場所や周辺環境、使用用途によってベストな検出方式が変わってくる。スマートフォンが「アナログ容量結合方式(静電容量方式)」を採用しているところなどは、ポケットやバッグに入れているときに無用な検知をしないというベストな選択だと言える。
国内で多彩なラインナップを揃えるメーカーは、今はEIZOのみである。それを考慮しても、16:9のワイド型モニターでは「赤外線光学イメージング方式」のものしか存在していない。