今年の2月22日(平成22年なんで22222とゴロがよい)に国史跡名勝として指定された末浄水場にやってきました。
今日は金沢市水道80年を記念した式典にあわせ、国史跡名勝碑と竣工当時の姿に復元された前庭が完成しました。
式典を11時から行っていましたが、12時過ぎに到着すると最後の記念撮影が前庭で行われていました。
大きく育った木をなくし、低い木を中心に植樹して幾何学模様の洋風庭園が甦りました。
こちらが除幕されたばかりの記念碑です。
他に浄水場内には平成13年に建てられた石碑がもうひとつあります。
案内板も国史跡名勝指定に合わせて新設されていました。
金沢市ではここだけしかない「緩速ろ過池」が整然と並び、向こうの山が紅葉しはじめている景色がきれいですね。山の上に見えるのは金沢学院大学です。
こちらは「急速沈殿池」です。
スノコをたくさんつけたタービンが水をかき混ぜます。
前庭の泉水では鯉たちが優雅に泳ぎます。この前庭にある東屋から前庭内と緩速ろ過池の2方向に直線に延びる導線がこの庭の見どころであるのですが、今日は式典用にステージやテントがあって撮影できませんでした。
次回11月中旬に公開だそうです。
カテゴリー: 歴史散歩
金沢市文化施設 カルチャーポイントサービス
今日は一日金沢市内の博物館めぐりです。
今月からパスポートの絵が変わり、1DAYパスポートが出来ました。それに合わせてポイントカードが登場し、ポイントをためると記念品と交換することができるそうで、頑張って貯めますよ。
最初に前田土佐守資料館へ。「前田土佐守家の子女たち」のⅡ期展示を見ようと向いましたが、先にポイントもらえるので前にある老舗記念館を見てきました。土佐守資料館の展示は半分ほど入れ替えてありました。
続けて金沢能楽美術館の「井伊家ゆかりの能面と能装束」を見ました。加賀前田家の旧蔵品を含め一月という短い期間ですが見る価値はありますね。
さて、今月は5日に安江金箔工芸館が移築オープンし、オープン記念として東山周辺6館で先着でポストカードがもらえる伊部のをしています。
ということで、順にめぐりました。最初は寺島蔵人邸へ。裏にビルを建てていましたが、聞いたところ森八本店だということ。しかし、東側の日差しが遮られそうで、もう少し低い建物に出来なかったものでしょうか?
次に金沢文芸館へ。来月泉鏡花文学賞の授賞式があるそうですよ。
次に、初めての金沢蓄音器館へ。あまり蓄音器には興味なかったので今まで入ったことありませんでしやが、古い蓄音器がずらりと並ぶ館内に少し感動!でも価値や有難味は全くわかりませんでした。ここだけポストカードは数種類あるようです。
4つ目は泉鏡花記念館です。今月から特別展「小村雪岱 幻影の美を描く」が始まりました。今展示は装丁や挿絵となるので文学館ではありますが、美術展に近い展示となっています。
そして、新しく開館した安江金箔工芸館へ。通常展は職員による紹介からビデオの放映に変わり、拘束時間がなくなったものの寂しい感じです。特別展会場も前より狭いようだ。ビデオで見たり、実物に触れるコーナーを設けているが、箔打ちの実演や一服のお茶サービスがなくなったのはやはり寂しいですね。
6館最後に徳田秋声記念館へ。先日展示は見たばかりなので、ポストカードもらってきました。
少し時間があったので、遠く湯涌夢二館へ。初めての訪問が10周年記念特別展でした。でも、自分はあまり夢二の絵は好きにはなれないのです。
夕暮れの中、9月25日にオープンしたばかりの金沢湯涌江戸村に行ってきました。オープンに伴い、パスポートの対象として追加されました。
現在、武家住宅1軒、町家住宅3軒、茅葺農家3軒と出入り口として武家表門が旧江戸村から移築されています。町家は石置き屋根、農家は茅葺と特長ある建物が並びますが、まだまだ完全オープンではなく、予定確定分で2軒、予備として3軒ほど移築するスペースがありました。
能楽美術館と金箔工芸館でサービスポイントがもらえたので、今日だけで19個ポイントがたまりました。ちょっと疲れた・・・・
特別展「鬼才・三島霜川」 徳田秋声記念館
天気の良い昼下がり。
浅野川では鮎漁を行っていました。
初めて見ましたが、結構かかっていたようです。何時間網を張ってあったのでしょうね。
金沢城をまわった後に、徳田秋声記念館に寄りました。
今は特別展「鬼才・三島霜川」を開催中です。
帰りに記念館から浅野川河川敷に降りる階段で、猫が気持ち良さそうに寝ていました。
川の真ん中では鴨が休んでいました。動物たちも暑い日中、日影が恋しいようです。
福岡町つくりもんまつり2010
高岡市(旧福岡町)のつくりもんまつりを見てきました。存在は知っていましたが、なかなか行く機会がありませんでした。初めてでしたので駐車場を遠くに停めてしまいましたが、小矢部方面から行った場合は福岡総合行政センターになるようです。
つくりもんまつりは、藩政期はどこの町でも行われていた「つくりもの」と言われる祭りの出し物なのですが、現代では他に数えるほどしかない奇祭と言われるようになりました。
このように野菜や花木を使ってあるテーマを再現します。
圧倒されたのは地元JAによる巨大なつくりもの。3メートルはあったでしょうか?
かわいいつくりものもある中、
今年多かったのは、NHK大河ドラマ「龍馬伝」の坂本龍馬と、NHK朝ドラ「ゲゲゲの女房」のゲゲゲの鬼太郎でした。
今年のつくりもんは全部で33個。毎年テーマは変わるので、毎年見に行っても楽しいまつりですね。
特別展「徳川将軍家と加賀藩」 石川県立歴史博物館
大荒れの秋分の日となりました。今日は市内へでかけました。
最初に訪れたのは、金沢くらしの博物館。今は特別展「思い出の市電・バス」を開催中です。
自分が生まれたときには既に廃線となっていた金沢市内の市電ですので、「思い出」は何もないのですが、この町をどのように電車が走っていたのか以前より興味がありました。会場には征服や切符などとともに、当時の市電が走る様子を撮影した8ミリ(これ自体が今の人は?でしょう)が放映されていました。
北陸でも隣県の富山市や高岡市、福井市では今も市電が走っていますが、フィルムを見ると当時の金沢の道路事情はだいぶ違うようですね。線路上を市電の後ろを走る車、廃線の理由のひとつに、車が増えてきて交通事故が絶えなかったことがあるそうですが、バスを市電に置き換えると今の状況と同じような感じです。当時の人は無茶苦茶な運転していますね。
続きまして、本日より始まりました石川県立歴史博物館の秋季特別展「徳川将軍家と加賀藩 -姫君たちの輝き-」を見てきました。徳川将軍家から前田家14代のうち7人が姫をいただいているそうですが、中でも有名な3代利常正室「珠姫」、4代正室「大姫」、13代正室「溶姫」の遺品や徳川幕府に嫁いだ篤姫、和宮の遺品が展示されていました。どれもすばらしい品々でしたが、中でも篤姫の嫁入り道具は精密さでは群を抜いていますね。如何に当時の薩摩藩が力を入れた一大事業だったかがわかります。
同館の歴史スポット展示コーナーでは「加賀郡牓示札の世紀 -加茂遺跡にみる古代社会-」を開催中でした。自分は歴史スポット加賀郡牓示札は見たことありましたが、同遺跡から発見された遺物を見るのは初めてでした。ほとんどは津幡町教育委員会が持っているようですが、津幡町は埋蔵文化財センターみたいなものはないですからね。
ちなみに牓示札とは、国道のわきに立てられた地元農民の守るべきことを書いた掲示板です。江戸風にいうとお触書というやつです。写真のように立てられ、当時の農民は字が読めないので、役人が読み聞かせました。
今日は特別展を記念した講演会が隣の県立美術館ホールで開催されました。今日の一番の目的です。
徳川宗家18代当主徳川恒孝氏と前田家18代当主前田利裕氏によるご当主対談です。200名限定で14時開始なのに、12時半から整理券を配るということで時間に整理券をもらいに行きましたが、開始時点で50名ほどの人が並びましたが、朝は大荒れだった影響でしょうか?最終的には開始15分前でも少し席が残っていたようです。
さて、講演会の開始まで時間がありますので、近くを巡りました。
金沢ふるさと偉人館で開催中の「中原中也展」です。中也は当地にあった幼稚園に一年ほど通ったことがあるということで「百年ぶりにかえる」という副題が付けられています。
次にMROホールで開催中の「いのまたむつみ版画展」に行きました。テレビゲームのティルズシリーズの原画を描いたことで有名ですが、入場するために行列に並びました。入場は無料ですが、版画の即売会も同時に開催していたようで、30分並んでみたもののまだまだ入れる様子はなかったので途中で諦めました。主催していたのはどこのかの画廊でしょうが、手際が悪すぎです。
中村記念美術館の企画展「紺谷公俊展」を見てきました。紺谷公俊は生まれは金沢ではないみたいですが、金沢で画を学びました。同館所蔵の竹取物語は何度か見たことがありますが、緻密な画を書く人だと思っていました。3期に分かれていて、竹取物語は3期に展示されるようです。普段は陶器が多い展示内容なので、画ばかりが並ぶのは珍しいですね。
先に席をとってありましたので、4列目正面から見てきました。両人は日本郵船時代にご一緒だったことがよく記事になっていますが、入社でいうと前田氏が4年先輩、ただし、三菱郵船が吸収合併で日本郵船になった初年に徳川氏は入社し、前田氏は三菱郵船に勤めていたということで、実質同期ということです。日本郵船では徳川氏が定期船、前田氏がコンテナ船を担当する部署に所属していたため、一緒に仕事をしたことはないそうですが、学閥ならぬ酒閥が同社にあったそうで、酒を酌み交わす仲だったそうです。ともに名のある家を継いだ身ですから、どこかしら仲間意識があるのでしょうね。
現在の宗家は明治維新で田安家の亀之助(徳川家達)が継いだときに、天璋院(篤姫)の質素を旨とする教育を受けたため、いただきものは積み上げてある一番下に入れて、上から順に食べるしきたりがあるそうです。そうすると、まんじゅうは硬くなるのですが、現地で同じものを食べて本当は軟らかいものだということを知ったというエピソードも紹介していました。
倶利伽羅不動尊 万灯会
お盆の今日、母を連れて倶利伽羅不動尊の万灯会に行ってきました。
どのくらい混雑するのかわからなかったので早めに出かけましたが、着いたときはまだまだ空いていました。
蝋燭の点灯準備が進む中、境内?を一通り見て回ると、津幡町文化財ともなっている古墳跡から全体を見下ろすことができました。
暗くなるまで二胡の演奏などを楽しみ、ようやく蝋燭の明かりがきれいな夜になりました。
先程の地点からみても、境内いっぱいの明かりの列がきれいです。
本堂での万灯会のあと、
池で燈籠流しが始まりました。
読経の流れる中、燈籠流しは厳かに続きました。流れが少ない池ですので、燈籠は湖岸に溜まりがちでしたが、良いセレモニーでしたね。
とはいえ、境内の一番人気!?はこちらのトロロだったり・・・するんですけど。
「鏡花と能楽」 後期展
泉鏡花記念館と金沢能楽美術館で開催中の「鏡花と能楽」ですが、昨日より後期展が始まったので、両館見てきました。後期展では「照葉狂言」と金谷御殿を中心に展示されていました。
夏期特別展「トキ舞う空へ」 石川県立歴史博物館
暑い日が続きますね。今日は博物館めぐりをしてきました。
始めは室生犀星記念館で開催中の「軽井沢の日々」です。犀星の第二の故郷であり、夏の避暑地として別荘を建てた軽井沢に関係する作品や遺品が展示されています。
続いて石川県立歴史博物館で開催中の「トキ舞う空へ 鳥と人の文化史」です。石川県は本州最後のトキの生息地であり、現在分散飼育地として8羽のヒナが誕生しています。
トキの剥製や資料だけではなく、藩政期の鷹狩りの資料などが展示されていました。鷹狩りには「ハヤブサ」や「オオタカ」が使用されていたそうですが、最上級の獲物が「ツル」だったそうです。獲物にはランクがあり、筆頭の「ツル」から雁、鴨となっていたそうです。
剥製もいくつか展示されており、「クマタカ」や「イヌワシ」の大きさには圧倒されますね。
次に前田土佐守家資料館で「前田土佐守家の子女たち」を見ました。今はⅠ期「子女たちのつとめ」が始まったばかりです。藩政期の子女たちの役目は第一に家の存続でした。
次に金沢ふるさと偉人館で開催中の「蓮田修吾郎の生涯」を見てきました。蓮田修吾郎氏は金沢市野田町生まれの金属造形の第一人者らしいです。「金属造形」という聞きなれない言葉ですが、県内には金沢駅西口や北國新聞ビル前などになるステンレス製のモニュメントなどが代表作です。
石川県立博物館前の広場にあるこのモニュメントも蓮田氏の代表作だそうです。普段よく目にするものだったんですね。
次に中村記念美術館で「大樋長左衛門展」を見ました。今年10代大樋長左衛門氏から同館に自作の茶碗34点を寄贈したことを記念して開催されている特別展です。同館所蔵の作品と借用作品を合わせて60点の作品を一堂に展示しています。
中でも黒の茶碗が魅力的で、「内不二絵黒茶碗」という黒の茶碗の内側に富士山が浮かび上がっているような作品でした。
最後に金沢能楽美術館で「鏡花と能楽」を見ました。先日見た泉鏡花記念館が第一会場で、こちら能楽美術館が第二会場となっています。鏡花が生きた時代の能楽の状況を紹介するような内容で、金沢城二の丸や金谷御殿の絵図(能舞台が描かれている)も展示されていました。
箔打ち実演 見納め、あぁ残念
北陸らしい?梅雨空の下、泉鏡花記念館へ行ってきました。
同館では、鏡花の「能楽もの」の代表作である「歌行燈」の成立100年を記念して、金沢能楽美術館と共催による展示を行っています。能楽が作品に取り入れられているものがたくさんあるようですね。
続いて、今月末で長期休館となる安江金箔工芸館へ行ってきました。
昭和49年の開館からの総集編として、名品の数々が展示されていました。
そして、最後の箔打ち実演を見てきました。今日は報道もたくさん来ていましたよ。
金箔を正方形に切る作業しか見たことがなかったので、箔打ち作業は始めてみます。ちなみに、箔を切るのは「竹」でつくられた道具です。「箔」が竹冠なのは意味があるんですよ。
大きな音を立てながら箔を引き伸ばしていき、温度が上がったところを冷ますついでに、広がり具合や厚さにムラがないかどうかをチャックするそうです。この作業は1グラムを1ミクロンになるまで3、4日続けられるそうで、これが非常に重労働です。
金箔工芸館は、7月から長期休館に入り、秋にひがし茶屋街の近く、東山にリニューアルオープンしますが、近辺に金箔体験が多いことや、箔打ちの音が近所に騒音になるということから、実演コーナーは廃止となり、展示のみとなるそうです。非常に残念なことです。
鳥越一向一揆歴史館バス旅行
例年より一月早く、鳥越一向一揆歴史館のバス旅行に行ってきました。
今年は長島一向一揆の地へ行ってきました。
最初は2度織田信長軍に勝利した願證寺へ。信長の弟信興を自刃に追い込んだ願證寺を中心とする一揆宗と地侍たちは、経済戦争として信長と争った歴史があり、そこは堺と同じですね。
250年経つという本堂の前には一向一揆殉教の碑が立っています。
現在の願證寺は長島町又木にありますが、信長と争った頃はもう少し北のほうの杉江にあり、河川工事により長良川の川底に沈んでしまったそうです。
長島は元は、木曽川、長良川、揖斐川の三つの川の河口にできた中州であり、中学校の社会で習った「輪中」と呼ばれる地域になります。
輪中は中州を土手で囲んだ海抜ゼロメートル地帯であり、満潮時には本当に川面よりも地表面が低くなります。長島町の北側ほど高くなるそうですが、それでもマイナス50センチしかなく、南端の長島スパーランドの辺りになると、マイナス3メートルにもなるそうです。
そういう長島の歴史を紹介するのは、「輪中の里」です。ここは長島町の歴史博物館であり、輪中の歴史や長島城の展示、伊勢湾台風の被害状況などを展示から見る事ができます。
最後に、大垣市内の大垣別院に行きました。
ここは願證寺とも関係の深いところですが、歴史が非常に複雑で理解できませんでした。
大垣市は男檀家と女檀家という同じ家でありながら男女で檀家となる寺院が異なる珍しい地域らしいですが、一つの寺院でも50人ほどの檀家しかおらず、経済的には苦しいそうです。岐阜県は、飛騨地区の高山別院、東濃地区の岐阜別院、そして西濃地区の大垣別院と地区ごとに別院があるそうですが、この大垣別院が歴史が最も浅いそうです。
年々遠い地への旅行となりますが、来年は石山本願寺か、さてまた根来か、楽しみです。