編集:石川県埋蔵文化財センター
発行:石川県埋蔵文化財センター
発行日:1990年3月31日
ページ数:53P+図版21P
定価:非売品
オススメ度:★★★☆☆
書評:
「元菊町遺跡の発掘は、城下町の縁辺部ではあったが、まさに近世金沢の一角に遭遇した事例であった。伊万里系・唐津系・瀬戸美濃系などの陶磁器類、土師質や越前系などの生活雑器のほか、玩具(人形・面子)、装身具(簪・笄)、文具(硯・水滴)、嗜好具(煙管)など、近世後期の庶民生活をいきいきと示す多彩な遺物が、数百年の眠りから覚め、タイム・トンネルから今抜け出たように、私たちの前に現れたのである。出土品は、破損品であったり、色褪せていたりして、伝世の立派な品々に比べ見劣りする。しかし、そこには、その道具を大切に使い通してきた庶民の生活が滲んでいたのである。」
第7回 四国城下町研究会 近世の屋敷境とその周辺 〔発表要旨・資料集〕
編集・発行:四国城下町研究会
発行日:2006年6月10日
ページ数:544P
定価:不明
オススメ度:★★★☆☆
「今回の研究会では、「近世の屋敷境とその周辺」がテーマである。具体的には、各地の発掘調査から検出された近世の屋敷境界施設について、特に武家屋敷を中心として、その形態・構造を地域性・階層性・年代性の点から比較検討し、史料からのアプローチも含めて、近世の屋敷境界の実態に迫る。また境界に連続・附帯する道路・上下水道や、境界近くに存在する信仰・祭祀等に関係すると思われる遺構・遺物を合わせて検討し、区画・境界の機能的意味と精神的意味を考える。」
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富山城跡発掘調査報告書 総曲輪四丁目・旅籠町地区優良建造物等整備事業に伴う富山城下町の発掘調査報告 富山市埋蔵文化財調査報告39
編集:富山市教育委員会
発行:富山市教育委員会
発行日:2010年1月31日
ページ数:92P+図版16P
定価:非売品
オススメ度:★★★☆☆
書評:
「総曲輪四丁目・旅籠町地区優良建築物等整備事業は、平成19年に国の第一号認定を受けた富山市の「中心市街地活性化基本計画」に位置づけられた「街なか居住推進事業」の一翼を担う施設として、富山県では初めてとなる特定業務代行者制度を活用して進めてきた事業です。このたび本事業の建設工事にあたり、この地より先人たちが育んできた貴重な文化遺産が数多く発掘されたことは、我々地権者にとりましても誠に感慨深いものがあります。」
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富山城跡発掘調査報告書 市内電車敷設工事に伴う発掘調査・工事立会調査 富山市埋蔵文化財報告書36
富山城跡発掘調査報告書 総曲輪通り南地区第一種市街地再開発事業に伴う富山城下町の発掘調査報告 富山市埋蔵文化財調査報告13
編集:富山市教育委員会
発行:富山市教育委員会
発行日:2006年12月25日
ページ数:160P+図版55P+CD-ROM1枚
定価:非売品
オススメ度:★★★☆☆
書評:
「神通川縁に築かれた富山城とその城下町は、戦国時代以来越中の中心地として佐々成政や加賀前田氏が整備し、富山藩が継承して県都の礎となってきた遺跡であります。このたび、総曲輪通り南地区市街地再開発事業に伴い、富山城下町の中心部における発掘調査を実施しましたところ、江戸時代初期から幕末までの富山藩家臣屋敷や町屋に関わる各種の遺構を確認しました。特に武家屋敷の遺構は、複数の城下町絵図に描かれた地割とよく一致し、また実在した家臣名を記した木札が出土するなど、武家屋敷の変遷が歴史資料の記すとおりに把握されたことは、富山藩や城下町の歴史を明らかにする上で、たいへん貴重な学術的成果といえます。」
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戦国城下町一乗谷を歩く 発掘調査と環境整備のあゆみ
出版社:福井県立一乗谷朝倉氏遺跡資料館
発行日:2011年7月15日
ページ数:95P
定価:1,000円(5%税込)
オススメ度:★★★☆☆
書評:
「今年、一乗谷朝倉氏遺跡は、昭和46年(1971)7月に国の特別史跡に指定されて40年、遺跡内の庭園群が平成3年(1991)5月に特別名勝に指定されて20年を迎えました。また、本館も昭和56年(1981)8月の開館から30年となるという節目の年です。今回の特別展は、このタイトルが示す通り、40年の取り組みを振り返り、指定以前の写真等の資料も参考に、この間の変化や、その時々の成果、そして広い範囲に展開する戦国期の城下町の様子を再確認していただくことを目的としたものです。」
中世考古学の窓を開いたパイオニアである一乗谷朝倉氏遺跡の40年に渡る発掘調査のあゆみがよくわかります。地域ごとの調査成果が簡潔にまとめられているので、散策ガイドにもなります。
記念シンポジウム 戦国城下町一乗谷の魅力を再考する
弘前城築城四百年 城・町・人の歴史万華鏡
加越能近世史研究必携 第二版
監修:田川捷一
出版社:北國新聞社
発行日:2011年7月
ページ数:294P
定価:3,500円+税
オススメ度:★★★☆☆
書評:
「近世古文書を素材とした加越能地域史研究の成果を集成。加越能三カ国の領国図・領主変遷・藩県沿革をはじめ、主要役職者名一覧、十村一覧、加賀藩・富山藩・大聖寺藩の諸統計などを収録。」
ながらく絶版となっていた加賀藩とその分家、富山藩、大聖寺藩に関係する系図、役職など藩政期を研究する者には持っていて損はない辞書の復刊です!オンデマンド印刷によるものなので、一部印刷ムラがあるページもありますが、古書でもほとんど手に入れる機会はなくなっていたので、入手できるようになっただけでも大変に有難いものです。