出版社:岩波書店
発行日:1972年9月初版
ページ数:706P
校注者:笠原一男、井上鋭夫
定価:1,800円(当時) 絶版
オススメ度:★★★☆☆
書評:
「戦国乱世の夜明け、本願寺教団を飛躍的に発展させた、卓越した組織者蓮如。その門徒たちは、時として彼の警告をふみこえて、公家・大社寺・武家の権威で築かれた旧来の身分制秩序に挑戦する。その論理は明快、行動は果敢であり、『百姓の持ちたる国』(門徒共和国)に至るたかまりを示した。本書には、蓮如が自ら綴った『御文』をはじめ、一揆の勝利を語る『官地論』、陣中の窮状を伝える『賢会書状』、地下信仰の実態を示す記録の数々、その他地方寺院秘蔵の史料を収録した。全十八篇。」
蓮如と一向一揆に関する史料数点を活字化して校注をつけてある。読みにくい文字にはふりがなが振ってあって読みやすい。古書として比較的入手しやしので、研究史料として一冊持っていても良いであろう。
[目次]
蓮如
御文(御文章)
蓮如上人御一代聞書
一向一揆
本福寺跡書
官地論
参州一向宗乱記
朝倉始末記
賢会書状
竹松隼人覚書
真宗信仰の諸形態
名帳
絵系図
中野物語
天十物語
二十一箇条
了智定書
道宗覚書
真恵上人御定
九十箇条制法
庫裡法門記
解説
蓮如 -その行動と思想-
一向一揆 -真宗と民衆-
文献解題
参考文献
蓮如年譜・一向一揆年表
付図