出版社:渓水社
発行日:2005年12月初版
ページ数:334P
著者:小都隆
定価:6,500円+税
オススメ度:★★★☆☆
書評:
「防御施設を持った軍事・居住施設としての城館跡を、西日本の発掘城館跡のデータを素材として型式分類と編年の具体例を提示し、歴史資料として考古学的手法で改めて検証することで、中世地域社会を復元する。」
本書は著者の学位請求論文がもとになっているようなので、そういう意味で内容が難しいところもあるが、中世城館を類型化する手法が参考になる。例として西日本の城郭を挙げているので、東日本の城郭研究にはあまり参考にならないかもしれません。
[目次]
序章 中世城館跡分類研究の現状と課題
1 中世城館跡研究のあゆみ
2 型式分類研究の現状
第1章 西日本の中世城館跡
第1節 中世城館跡の分類と編年 -広島県を例として-
第2節 中国地方の中世城館跡
第3節 四国地方の中世城館跡
第4節 近畿地方西部の中世城館跡
第2章 中世城館跡の機能と実態
第1節 中世城館跡の分類と編年
第2節 中世城館跡の地域性
第3節 中世城館跡の機能と実態
第3章 中世城館跡の考古学的個別研究
第1節 郡山城跡の構造的研究
第2節 毛利氏とその本拠城
第3節 高杉城跡の再検討
第4節 吉川元春館の構造
第5節 小倉山城跡の鍛治遺構
第6節 芸備地方の砦
終章 中世城館跡研究の課題と展望