出版社:恒文社
発行日:1999年6月初版
ページ数:444P
著者:渡邉三省
定価:5,800円+税
オススメ度:★★★★☆
書評:
「上杉謙信・景勝に仕え、文武両道を極め、越後・会津・米沢を舞台に名執政として経世済民の策を実行し、戦国の世を正々堂々と生きた武将の生涯を描くほか、別篇として兼続が関わった関ケ原戦についても詳細に分析する。」
「直江兼続とその時代」(野島出版、1980年10月刊)の著者が、上杉家にとっても最大の事件であった関ヶ原戦を別篇として追加収録して完成させたもののようである。本書の発行時に著者は数え94歳だったという。一生かけて直江兼続を追って研究した著者には脱帽である。直江兼続研究には最良の一冊である。
[目次]
第一章 兼続の少年時代
1 はじめに
2 樋口氏の祖
3 上田長尾氏と上田庄
4 野尻池事件
5 戦国武士の生態
第二章 御館の乱
6 春日山城に入る
7 景勝・景虎の継嗣争い
8 景勝の勝利
第三章 景勝の両国統一
9 信長の攻勢と魚津落城
10 上田衆の進出と兼続の台頭
11 豊臣体制への帰属
第四章 米沢の建設
12 会津時代略年譜
13 米沢移封措置
14 米沢の建設
15 大坂の役前後
第五章 殖産興業政策
16 検地と年貢
17 農業の奨励
18 商業・交通・鉱山政策
第六章 文人としての兼続
19 好学愛書の精神
20 兼続と漢詩
21 兼続と恋愛
第七章 人物と時代
22 兼続の人物と知行
23 本多政重との関係
24 「農戒書」とその成立
第八章 系譜・兼続の死・死後
25 樋口姓の人たち
26 幕府と兼続の関係
別篇 関ヶ原戦縦横
第一章 関ヶ原戦への序章
1 石田三成と直江兼続
2 大坂の状況
3 上杉氏の決起
4 家康の来寇と上杉の守備
5 越後一揆
第二章 東西両軍の進出
6 三成の挙兵
7 家康の転進
8 西軍の東下
9 東軍の進出状況
10 嵐の前の静けさ
第三章 激戦の状況と結果
11 激突関ヶ原
12 勝敗の岐路
13 戦闘終わる
第四章 戦後の処理と本戦再評価
14 兼続の最上攻撃
15 対政宗戦の動き
16 戦後の処理
17 関ヶ原戦再評価
直江兼続年譜