発行・編集:上越市
発行日:2004年12月初版
ページ数:646P+年表15P
定価:4,500円(5%税込)+ケース別売500円
オススメ度:★★★☆☆
書評:
上杉謙信の本拠であった春日山城のある上越市の中世を含む通史編。数年前の刊行にもかかわらず現在は品切れの状態である。謙信人気恐るべし!!誌面はカラー構成で見やすく読み易い。こうした工夫もあって他の自治体市史に比べて地元市民に受け入れられたのかもしれない。通史編はケースが別売りであるため、カバーにもイラストが描かれている。
上越市公文書館準備室ホームページ
[目次]
第一部 荘園公領と武士の勢い
第一章 中世成立期の越後と国衙
第一節 中世越後の幕開け
第二節 知行国支配と国衙
第三節 国務の実態
第四節 高田保
第五節 佐味荘の成立
第六節 治承・寿永の内乱
第二章 鎌倉幕府支配の展開
第一節 将軍家知行国越後
第二節 守護・国務北条氏
第三節 越後国分寺の展開
第四節 地頭と御家人
第五節 鎌倉時代の佐味荘
第三章 海陸交通と越後府中
第一節 京都・鎌倉への道 - 遠隔地交通
第二節 宗教者の道
第三節 海の道・山の道・潟湖と川の道
第四章 南北朝内乱と守護上杉氏権力の定着
第一節 建武政権と越後国府
第二節 守護上杉憲顕の軍政
第三節 足利氏権力の分裂と越後南朝勢力
第四節 守護上杉権力の確立
第五章 越後応永の大乱と守護支配
第一節 上杉房方の時代
第二節 「花前介所領注文」の世界
第三節 越後応永の大乱
第二部 府中文化の展開
第一章 府中文化
第一節 国分寺と曼荼羅寺
第二節 府中の神社
第三節 浄土教の広がりと柿崎門徒
第四節 時衆と府中応称寺
第五節 府中安国寺と禅宗
第六節 「婆相天」の舞台
第二章 上杉房定と府中文化
第一節 守護所と至徳寺
第二節 府中と文芸
第三節 公家の来訪
第四節 青苧と直江津
第五節 「梅花無尽蔵」の世界
第六節 至徳寺と禅僧
第七節 安国寺の高麗版大蔵経の輸入
第三部 戦国の争乱
第一章 守護上杉房定の権力拡大
第一節 上杉房定の政治
第二節 房定の一族と家臣
第三節 戦国期の荘園支配
第四節 上杉房能の政治
第二章 守護上杉定実と守護代長尾為景
第一節 関東管領上杉顕定と越後
第二節 上杉定実と長尾為景
第三節 公銭方の領主たち
第四節 享禄・天文の乱
第五節 上杉定実と長尾晴景
第三章 上杉謙信の登場
第一節 長尾景虎の登場
第二節 関東管領上杉憲政と越後
第三節 景虎上洛
第四節 関東管領就任
第五節 上杉輝虎の関東侵攻
第六節 川中島の合戦
第四章 上杉謙信の政治支配
第一節 越相同盟
第二節 上杉謙信と家臣
第三節 春日山城と府内・春日・善光寺門前
第四節 謙信の越中支配
第五節 謙信の能登支配
第五章 上杉景勝の権力確立
第一節 謙信の死と後継者
第二節 上杉景虎
第三節 御館の乱
第四節 信長軍との衝突
第五節 上杉景勝の政治
第六章 豊臣秀吉と上杉景勝
第一節 上杉景勝の上洛
第二節 新発田・佐渡攻めと出羽庄内政策
第三節 景勝と秀吉
第四節 景勝の家臣
第五節 景勝と直江兼続
第六節 文禄四年検地
第七節 慶長二年検地
第七章 「頸城郡絵図」の世界
第一節 「頸城郡絵図」とは何か
第二節 「頸城郡絵図」の読み方
第三節 「頸城郡絵図」に描かれた山・川と耕地
第四節 「頸城郡絵図」に描かれた道と城と町
特論
特論Ⅰ 越後の親鸞と恵信尼
特論Ⅱ 室町・戦国期の上越地域と禅宗
特論Ⅲ 室町・戦国期の真宗