戦国大名の日常生活 信虎・信玄・勝頼 講談社選書メチエ184

戦国大名の日常生活 信虎・信玄・勝頼 講談社選書メチエ184
出版社:講談社
発行日:2000年5月初版
ページ数:268P
著者:笹本正治
定価:1,800円+税
オススメ度:★★★☆☆
書評:
「戦国大名は本人の命だけでなく、一族や家臣の生命をも預かる実にきびしい毎日を送っていたのである。本書ではそうした戦国大名の日常生活に皆様をご案内したい。戦国大名は歴史小説や映画、テレビでも多く取り上げられている。その多くが、現代と戦国時代とをごっちゃにし、今の常識と視点で戦国大名を論じすぎる。外国の生活については多くの人が、国が違えば習慣も異なるだろうと考える。それなのに、戦国時代人の生活については、同じ日本人なのだから容易に理解でき、現代人とあまり変わらないと理解する。しかしながら、戦国時代の社会は現在の日本人によっての外国より遥かに異なった社会である。外国よりも異なった社会が、戦国時代およびその後を通じていかに現在に近づくのか、これも興味深い問題である。本書ではこの点にも留意していきたい。」
戦国大名の日常生活というテーマに興味を持った。どんな暮らしをしていたのか?武田三代の史料から探っている。珍しいテーマであるので、合戦史に飽きてきたらどうぞ。違う戦国時代が見えてくるかも。
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[目次]
第一章 日の出 - 家督相続と家臣
 1 武田家三代の相克
 2 家臣団の編成
 3 君臣の「絆」
第二章 戦う - 時代を生き抜く
 1 金がなくては始まらない
 2 「武田軍団」の実像
 3 勝利のために
 4 戦さぶりに現れる個性
第三章 治める - 公としての統治
 1 当国静謐
 2 信玄堤の謎 - 安全と治水
 3 甲州法度之次第 - 戦国大名も縛る法
 4 円滑な流通
第四章 家族 - 心の絆
 1 家門の維持
 2 子供たちの行方
 3 家族愛をめぐって
第五章 日々の暮らし - 日常の始まり
 1 信玄一代
 2 躑躅ヶ崎の館
 3 甲斐文化
 4 風林火山 - 思想的背景
第六章 落日 - それでも滅亡した武田家
 1 使われなかった新府城
 2 滅亡への過程
 3 天目山