発行元:石川県教育委員会事務局文化財課金沢城研究調査室
発行日:2006年3月初版
ページ数:180P
定価:2,180円(税込5%)
オススメ度:★★★☆☆
書評:
「金沢城研究調査室では平成14年度から、20年にわたる金沢城の総合研究を開始し、その成果は『金沢城史料叢書』として順次公刊されている。本書は、三冊目の調査報告となる。金沢城調査研究建造物専門委員会は、平成14年以来、金沢城研究調査室と共に、金沢城関連の建物遺構や城内の建具・部材のほか意匠や工匠についても調査・研究にあたっているが、現存する石川門・三十間長屋・鶴丸倉庫の現況調査とともに城外移転建物の調査を実施した際、尾崎神社が創建当時の様相をきわめてよく留めていることを再認識し、総合調査の必要性を痛感したところである。本書でとりあげた尾崎神社は、その前身が寛永20年(1643)、金沢城北ノ丸に『御宮』として創建された金沢東照宮である。」
金沢城創建当時の唯一の建造物である尾崎神社について、初の本格的な調査報告書。装飾や留具が復元を目指している金沢城二の丸御殿の参考になるとして一躍注目を浴びるようになってきたが、本誌巻頭に数ページであるが収められたカラー写真で見ると、実に美しく、保存状態も良いのが分かる。
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[目次]
第1章 金沢城と金沢東照宮
第2章 金沢東照宮の建築
第3章 金沢東照宮の飾金具
第4章 金沢東照宮の塗装 -意匠と技法-
第5章 絵図・文献からみた金沢東照宮
第6章 北ノ丸発掘調査
第7章 金沢東照宮と全国の東照宮
図版
図面