出版社:新人物往来社
発行日:1978年3月初版
ページ数:306P
校注者:勝田勝年
定価:不明
オススメ度:★★★☆☆
書評:
「本書は、『雲陽軍実記』を全国の読者の前に紹介し、併せて必要な解説を加えて理解に役立てようとする目的から執筆したものである、『雲陽軍実記』を『尼子毛利合戦雲陽軍実記』と命名したのには理由がある。それは本書が全国に紹介されるのは今度が初めてであるからである。したがって、一見その内容が知りがたいと思われたので、内容を率直に示すために『尼子毛利合戦』の冠称を付した。」
「雲陽軍実記」は史実の正確さに重点が置かれたものではない。毛利方の「陰徳太平記」と対をなす尼子方の諸将の心情をよく表わしている史料である。本書にはふりがなや校注があり、読み進めるのに大変に役に立つ。発行部数が少なかったのか、古書でもなかなか入手困難である。今回は本体のみ箱なしのものを入手できたが、本体の状態はよかったので背ラベルを写真にしてある。NHK大河の「毛利元就」放映のときにでも再販してもらえればよかったと思う。