出版社:新潮社
発行日:2006年6月初版
ページ数:263P
著者:小和田哲男
定価:438円+税
オススメ度:★★★☆☆
書評:
「これまでにも、信長に関する本はかなり出ているが、本書では、信長をいろいろな角度から分析しようと考えている。視角を変えれば、従来の信長とはちがう顔もみえてくると考えたからである。落ちがないように分析視角をリスト・アップしていったら十七になった。奇しくも、聖徳太子の『十七条憲法』、戦国時代朝倉孝景の定めた『朝倉孝景条々』の別名『朝倉敏景十七箇条』と同じ数字になった。十七講で、信長のすべてが掘りおこせるのではなかろうか。」
本書は、平成15年5月、KTC中央出版から「信長 徹底分析十七章」として刊行されたものを文庫化に際し、改題したものです。
[目次]
第一講 時代を先取りした信長
第二講 信長を生み出した尾張国とは
第三講 武功から情報の時代へ
第四講 「一所懸命」観の転換
第五講 発想力抜群の信長
第六講 能力本位の人材登用
第七講 武士道観念を変えた信長
第八講 乱世を収める峻厳さ
第九講 思考の柔軟性と合理主義
第十講 安土を天下の府とした意味
第十一講 信長の演出力と美学
第十二講 言行から信長の性格を読む
第十三講 信長が求めた政教分離
第十四講 ねらいは太政大臣か将軍か
第十五講 信長は天皇をどうしようとしたのか
第十六講 自ら神になろうとした信長
第十七講 謀反を招いた信長側の問題点