発行:美濃文化財研究会
発行日:1990年8月初版
ページ数:71P
著者:横山住雄
定価:971円+税
オススメ度:★★★☆☆
書評:
「岐阜城に興味を抱いたのは、二十数年も前のことであった。当時は岐阜城館長として郷浩氏が勤務中で、落城七年説を強く提唱し、学者方と論争しておられた。私は十年説であり、いわば敵方になるが、雑談・論議をとりまぜて、親しくおつき合いを願い、度々岐阜城を訪れていたし、その頃ロープウェイ会社に犬山の高木課長がおられたこともあり、その御助力で測量機材を持ち上げて本丸の実測も進めた。その後も折を見て史料集めを続けてきたが、郷浩氏が故人となられた今日、私も今までの成果を一とおりまとめておきたいと思うようになり、思い切って筆を執った次第である。本書には、私が長年書き留めてきた『後斎藤氏』の原稿からも、その成果の一部を載せた。本丸実測図も収めたが、文字離れが進むんでいる今日のことなので、なるべく図と写真を多くして、目で見る岐阜城史となるように配慮した。」
別に紹介している「国宝犬山城図録」の著者による岐阜城の歴史解説本。こちらは図録とは銘打っていないので、文章もかなりあるが、写真(ただしほぼモノクロ)も多く、岐阜城の歴史の入門書としては最適あろう。
[目次]
一.岐阜城の規模構造
二.歴代城主の史跡と文化財
三.廃城後の岐阜
四.岐阜城と城下町見どころ
岐阜城年表