出版社:明文出版社
発行日:1986年11月初版
ページ数:264P
著者:小野眞一
定価:1,500円(5%税込)
オススメ度:★★☆☆☆
書評:
古い本は内容を把握するのが難しいことがよくあり、タイトルから判断して購入することがよくある。この本も「伊豆武将物語」というタイトルから北条早雲など戦国期の武将を期待していたのだが、掲載されているのは源頼朝が活躍した鎌倉時代が中心で、いわゆる伊豆で活躍した御家人である。鎌倉期の伊豆を知るには良書である。
[目次]
伊豆に育ち、伊豆に挙兵し 鎌倉幕府を開いた源頼朝
古代から近世まで武将の血を伝えた 伊豆第一の名門・狩野茂光とその一族
九州から奥州まで、一生戦い抜いた 剛勇無双の加藤景廉とその一族
貴種の血をつぎ、頼朝の側近となり 平氏討伐に名を挙げた田代信綱
内舎人の血を引き、頼朝挙兵に協力し 初代鎮西奉行として活躍した天野遠景
頼朝との出合いが運命を開いた 鎌倉幕府総説の立役者 北条時政
北条時政の子、頼朝の信任厚く 執権政治の基礎を固めた江間義時
富士の巻狩、人穴探検などに名をなし 妻は貞女として讃えられた仁田忠常
頼朝と伊豆に二〇年、子孫は相継いで 幕閣に重きをなした安達盛長
東伊豆における悲運の武将 頼朝と対立し滅びた伊東祐親
宇佐美郷を領有し、頼朝に近従 騎射の名手であった宇佐美祐茂
舞曲に通じ幕府の接待役をつとめた 頼朝の寵臣 工藤一﨟祐経
武家相撲の達人 河津祐泰と 仇討に命をかけた曽我兄弟