出版社:実業之日本社
発行日:2005年7月初版
ページ数:221P
著者:本多静六
定価:1,000円+税
オススメ度:★★★★☆
書評:
一介の学者でありながら“伝説の億万長者”となり、処世の達人としても広く尊敬を集めた本多静六(1866-1952)が、その最晩年に、自らの人生哲学を後世に伝えるべく書いたのが『私の生活流儀』です。名著『私の財産告白』の陰に隠れがちな本書ですが、健康長寿と日常の小さな心掛けがあってこそ、豊かで幸福な人生を送ることができる、という本多博士の考え方は、生きる指針を見失いがちな現代人にこそ、もっとも必要なメッセージとなっています。
「どんな小さな理想でもよろしい、それがひとたび実現すれば、もはやそれはその人の人生の現実となる。しかも、その現実を土台として、第二のより高き理想が生まれてくる」「世の中で、一番ありふれて、一番真剣なのが金儲けの道である。不正でない方法と努力で金儲けに成功できるものは、どこかに常人の及ばないエラさがあると私は信ずる」――本書には、こうした本多哲学のエッセンスが随所に溢れています。家庭で、職場で、周囲にも勧めたくなる珠玉の一冊。博士を敬愛する渡部昇一氏の解説も熱が入っています。
[目次]
私の健康長寿法
一.健康長寿はどうして求めるか
二.一生元気に働き続けるには
三.人間は百二十まで生きられる
四.新生命観と人生計画の立て方
私の暮らし方・考え方
一.ムリのない法・ムダのない法
二.大切な住いの工夫
三.家の内のこと・家の外のこと
四.頭の使い方と足の使い方
五.ぐっくり眠り忙しく働く法
六.金の話・人の話 - ある日の放談
【附】だれにもできる平凡利殖法
解説 渡部昇一