山梨県北都留郡上野原町 長峰砦跡 山梨県埋蔵文化財センター調査報告書第168集

長峰砦跡
編集:山梨県埋蔵文化財センター
発行:山梨県教育委員会、日本道路公団東京建設局
発行日:2000年3月31日
ページ数:38P+図版16P
定価:不明
オススメ度:★★★☆☆
「長峰砦跡は、かつての甲武相国境地帯にあって、いくつかの関連城郭遺跡群の一翼をなすものと考えられていますが、遺跡の中央を縦貫して建設され、1969(昭和44)年3月に共用の始まった中央自動車道などにより、大きく旧観を損なわれてしまいました。いま再びその拡幅工事にかかるということで、3万m2余の範囲について慎重に調査し、長峰砦跡にかかる歴史の把握に努め、記録の上で後世に伝えることになったわけであります。その成果につきましては以下に報告するとおりでありますが、概観すると砦跡に結びつく遺構としての二、三の郭、尾根を切断する堀跡、斜面を横に走る横堀跡などがあり、堀跡からは鉄砲の弾丸などが発見されたこと。尾根をやや下がった位置に尾根筋を縫うよう道路状遺構が断続的に見られ、それが江戸期に整備された「甲州街道」の跡と見られること。地元の大椚地区が祭祀してきた丸山稲荷社の移転に伴い、その跡が具体的に記録できたことなどがあげられます。」

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[目次]
序章 調査報告のあらまし
第1章 発掘調査の概要
 第1節 発掘調査に至る経緯
 第2節 発掘調査の方法と経過
 第3節 発掘調査の経過ならびに概要
 第4節 調査組織
第2章 遺跡の環境
 第1節 地理的環境
 第2節 歴史的環境
第3章 調査の成果 発見された遺構と遺物
 第1節 第1次調査の成果
 第2節 第2次調査の成果
 第3節 第3次調査の成果
 第4節 出土遺物の理化学的分析
第4章 調査のまとめ
 第1節 長峰砦跡について
 第2節 丸山稲荷について
 第3節 旧「甲州街道」について
 第4節 結語
図版