出版社:郷土出版社
発行日:1997年7月初版
ページ数:209P
編集委員:井出正義、臼田都雄、小淵武一、木内寛
定価:11,000円+税
オススメ度:★★★★☆
「私たちの佐久地方は、新幹線の工事や高速道路の開通などに伴ない、いま急速に変貌を遂げようとしています。それと軌を一にして、この地方に点在する二〇〇近い城館跡の姿もまた徐々に移り変わり、往古の面影を留めるものが急速に減りつつあります。このような時期にあたり、地元の研究者が写真・図版を駆使して城館跡をわかりやすく解説した本書の刊行は、まことに時宜を得たものと言えるのではないでしょうか。」
書評:
選定されている城館の名称は長野県教育委員会発行の「長野県の中世城館跡」に依っている。本書は佐久地域の城館の写真や縄張図を掲載し、散策の手引きとして最適な一冊となっています。
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[目次]
総説 時代と地形を反映した佐久の城館
1 南佐久郡の城館
概説1 対武田防衛の最前線
海尻城 海の口城 胴塚
概説2 相木の谷の城館・相木氏の根拠地
相木城 見張城・火燈城
概説3 木曽義仲とその幕下に関わる城館
大涯城 楯六郎親忠の館
概説4 狼煙台・武田軍の連絡網
根小屋烽火台 大石川烽火台 花岡城(花岡烽火台)
概説5 群小地侍の城館
本間城・宮の上 蟻城 馬越城 通城 佐口城 下畑城
下畑下の城・権現山砦 高野城 福田城 雁峰城
稲荷山城・医王寺城・上の城 湯原城 田口城
入沢城・磯部城・十二山城 勝見城
概説6 近世末期に築かれた城・もう一つの五稜郭
龍岡城
2 佐久市の城館
概説1 木曽義仲幕下の居館
根井館・道本城 落合館 今井城
概説2 判野・大井両氏の居館
大井城 判野氏館(野沢城) 燕城 長土呂館
概説3 南北朝時代の山頂城
閼伽流山城 高槻城
概説4 武田軍の前進基地
前山城 荒山城 荒城 内山城 鷺林城 虚空蔵山烽火台
日向城
概説5 抵抗する土豪の居城
平尾氏館・平尾城 志賀城・笠原城 岩尾城 八反田城
概説6 不可解な城郭
平賀城 金井城 曽根城・曽根新城
概説7 近世末期になって築かれた城
藤ヶ城(岩村田城)
3 小諸市の城館
概説1 小諸城と関係城館
宇当坂館・鍋蓋城 富士見城 手代塚城 七五三(〆)掛城 小諸城
概説2 地侍の拠点
耳取城(鷹取城) 耳取城の支城 玄江院館 森山城・西城
与良城(下川原城) 柏木城 平原城 菱形城 楽厳寺城・堀之内城
桝形城
4 北佐久郡の城館
概説1 伝承の城郭
城山 十二平茂沢城・たて茂沢城 中屋敷 広戸城
梨子沢館城・向城・宮平城
概説2 叛骨の勇将奮戦の館
小田井城
概説3 滋野系地侍の城館
望月城 布施城・式部城 下之城館 布下居館 矢嶋城 倉見城
概説4 芦田氏の城館
芦田城・芦田新館 春日城 天神城(高呂城・天神林城)
コラム 信玄の飛脚かがり
城館跡一覧表