編集:八戸市教育委員会
発行:八戸市教育委員会
発行日:1993年3月31日初版、2001年6月1日第二版
ページ数:211P
定価:不明
オススメ度:★★★☆☆
「史跡根城跡は、北奥の中世を代表する南部氏の城館跡であり、その長い歴史は、現在、国の重要文化財となっている「南部家文書」などをひもとくことによってあらましを知ることができます。昭和47年から史跡の公有化とともに、史跡公園として積極的活用を図るという計画が立案され、史跡整備の基礎資料を得るため、昭和53年から本丸の発掘調査に着手しました。発掘が進むにつれ、私どもの中世城館に対する認識の甘さと、幾度となく建て替えられた建物のもつ歴史の重さを痛感するようになりました。試行錯誤で続けた発掘調査は補足調査まで加えると12年という年月を要していました。しかし、この調査によって本丸の当時の姿が現在に蘇り、中世史研究の上で大きな成果をあげることができました。」
書評:
何度も建て替えられた建物跡は全17期、老朽化のためか、騒乱による火災のためか、いずれにしても興味深い調査結果です。大判の付図がとても参考になります。
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[目次]
第Ⅰ章 序言
第Ⅱ章 根城の築城と南部氏
第Ⅲ章 遺跡の概要
第Ⅳ章 発掘調査経過
第Ⅴ章 遺構
1 盛土整地
2 柵跡・柱列
3 門跡・通路跡
4 掘立柱建物跡等
5 竪穴建物跡
6 井戸跡
7 溝跡・土壙
8 土壙墓
9 その他
第Ⅵ章 遺物
1 陶磁器
2 武器・武具
3 建築用具
4 生活用具
5 生産用具
6 信仰用具
7 古銭
第Ⅶ章 考察
1 遺構変遷
2 掘立柱建物跡
3 遺物の分布
4 豊臣秀吉の奥羽仕置と城破却について
5 陶磁器および遺構変遷時期の年代
6 陶磁器および遺構変遷時期の年代
7 おわりに
付図1 根城跡本丸跡発掘区全体図
付図2 根城跡本丸遺構配置図
付図3 史跡根城跡本丸の建物跡 新旧関係図
付図4 史跡根城跡本丸の掘立柱建物跡平面分類図
付図5 史跡根城跡本丸の掘立柱建物跡柱間寸法