編集:石川考古学研究会
発行:石川県鹿島町教育委員会
発行日:1979年3月31日
ページ数:20P
定価:非売品
オススメ度:★★★☆☆
書評:
「石動山史跡も文化的価値がみとめられて、昭和53年10月に国指定をうけたことは文化遺産の保護と人々の文化への理解を深めるために歓びにたえないところであります。この重要な史跡のより一層の解明と、保護整備のために、国庫補助や県補助を得て昭和52年、53年にわたって調査が行われましたことは、まことに意義あることと深く感謝をいたす次第です。この2ヶ年にわたる調査によって、古絵図に描かれているあってものが礎石の発掘によって、実在していたことが知られて、重要な山岳信仰の地であったことがうかがわれます。」
初めて行われた石動山の発掘調査の概要報告であるが、当初の目的どおりの建物群の礎石を発見できたということで、その成果を現在現地で見ることができる。写真も多いので、当時の状況と比較しながら遺跡をめぐるのも楽しい。
[目次]
Ⅰ 石動山史跡の概要
1 石動山の歴史
2 史跡の立地
3 史跡の規模と現状
Ⅱ 発掘調査の概要
1 調査の経過と方法
2 開山堂跡
3 籠堂跡
4 旧五重塔跡
5 新五重塔跡
6 講堂跡
Ⅲ 石動山の建築遺構と遺物
1 伊須流岐古神社本殿と拝殿
2 旧観坊
3 五智院と大宮坊跡の石層塔
4 登山路の道標板碑
Ⅳ 石動山史跡の保存と今後の問題点
付 石動山年表・参考文献