編集・発行:東国中世考古学研究会
発行日:2010年11月27日
ページ数:182P
定価:3,150円(5%税込)
オススメ度:★★★☆☆
「今回のシンポジウムでは関東諸城の発掘調査事例のなかから、小田原北条氏が築いたと思われる堀、土塁、石垣を題材に、その築城技術を考えるものである。扱う城郭は、文献の上からも小田原北条氏との関わりが極めて高く、加えて考古学的な時間軸も一定の成果を得ているものが多い。考古学の視点による個性がでるものと期待される。」
書評:
11月27・28日に国陸近代美術館講堂で開催された同会のシンポジウム冊子。専門的な内容であるが、最新の発掘調査結果を知ることができる。当日のシンポジウム事例報告はページが少なめで、発表で捕捉されたであろう内容まではうかがい知ることはできないが、紙上報告として当日発表されていない発掘事案も掲載されている。
[目次]
基調講演 戦国期東国の築城技術
事例報告1 小田原本城にみる築城技術
事例報告2 伊豆・東駿河の城郭
事例報告3 江戸城周辺の最近の調査成果から
事例報告4 北条氏照の城と城下‐滝山城と八王子城-
事例報告5 北武蔵の築城技術
事例報告6 蓑輪城・金山城からみた小田原北条氏の影響
事例報告7 唐沢山城跡などに見る小田原北条氏の関与
紙上報告1 相模国所在の城館跡に見る築城技術
紙上報告2 岩付城に見る小田原北条氏の影響
紙上報告3 常総地域における古河公方の城と小田原北条氏の城
紙上報告4 房総諸勢力の築城技術
紙上報告5 武田氏の築城技術
紙上報告6 越後上杉氏の築城技術