発行:七尾市教育委員会
発行日:1992年3月
ページ数:123P
編集:七尾市教育委員会文化課
定価:不明
オススメ度:★★★☆☆
書評:
「七尾城は、能登国を治めた能登畠山氏の居城で、麓には多くの家屋敷が軒を連ね、活気を呈した京風の「能登畠山文化」が花開いていたと言われています。今はこの七尾城も、麓の町並みも失われ、地名や石垣に面影が偲ばれます。こうした七尾城については、歴史研究の対象として、また人々の憩いの地として広く感心がよせられています。今回のシッケ地区遺跡の発掘調査では、城下町となる都市計画された町並み、国内外から運び込まれた陶磁器類や色あざやか漆器などがたくさん出土し、「能登畠山文化」の一端が確認できました。本書はこうした成果をまとめたものです。」
七尾城下町の発掘調査で多くの成果のあったシッケ地区の報告書です。当時のにぎわいを彷彿とさせる遺物の数々が掲載されており、ようやく入手することができました。
[目次]
本文
Ⅰ 位置と環境
Ⅱ 七尾城の歴史
Ⅲ 調査の経緯と経過
Ⅳ 調査日誌抄
Ⅴ 遺跡
Ⅵ 遺物
Ⅴ シッケ地区遺跡から提起される諸問題
自然科学的調査
Ⅵ 七尾城跡シッケ地区遺跡出土坩堝に付着した物質の蛍光X線分析について
Ⅶ 七尾城跡シッケ地区遺跡出土土師器皿の蛍光X線分析
Ⅷ 七尾城跡シッケ地区遺跡出土漆器の塗膜分析(第1次報告)