発行:バンカ
発行日:1879年8月初版
ページ数:309P
著者:真田寿郎 私刊
定価:1,300円(当時) 絶版
オススメ度:★★★☆☆
書評:
「前田百万石の黎明期にメスをいれ、その礎となった佐々成政との末森合戦と城跡を鮮明に考察。」
末森山の近く羽咋市で喫茶店を営む著者が、前田利家の百万石への契機となった末森城の戦いの周辺を調査しまとめたもの。末森城に関する書籍は少なく、本書は貴重な存在であるが、私刊のためか古書の出回りも少なく入手が非常に困難である。ようやく入手することができた。定価よりは高価であったが、それだけの価値はあるだろう。
[目次]
一 賤ヶ岳合戦まで
はじめに
混迷する北陸道
謙信の七尾城攻略
菱分の戦い
利家の能登入部
越中での成政
荒山合戦
柳ヶ瀬・賤ヶ岳の合戦
二 仕掛人
柳ヶ瀬戦後から
両雄の心情
起爆剤
罠
両陣営の軍備
朝日山の対峙
勝山砦の攻防
作戦計画
三 末森城
末森山の位置
縄張り 総論
縄張り 総構え
縄張り 土塁と外囲い
縄張り 建築物
縄張り 城内遺構と水之手
末森城史
利家と永福
四 末森攻撃
富山城発旗
末森攻撃別働隊説
攻撃展開
攻撃開始
牙城の苦戦
永福の妻安
五 利家後詰
尾山城の利家
津幡評定
利家浜伝いに往く
砂丘から大手へ
搦手から入城
ささの才蔵
利家の勝関
六 成政の衰退
鳥越城をとる
合戦終局展望
さらさら越えの伝説
利家の蓮沼攻撃
富山の役
成政の最後
七 伝説
早百合の伝説
末森山合戦にまつわる伝説
関連年表