編集・発行:伊藤徳也 私刊
発行日:2008年7月3日
ページ数:379P
定価:3,000円(5%税込)
オススメ度:★★★★☆
「三重県の地は、かつての伊勢国、志摩国、伊賀国、そして紀伊国の一部から成り立っている。北半分が伊勢国に相当するが、その中でも現在の亀山市、鈴鹿市以北を一般に北伊勢国という。北勢に存在したであろう中世城郭は、200少々であると思われる。そのほとんどは近世・近現代の地誌や軍記物に記載されたものである。200程のうち、何らかの遺構が確認できるものは半分弱と推定している。本書は中世城館に関する調査報告であるとともに、今後、中世城郭を見てみたい、楽しんでみたいという人にも参考となるよう、調査の手順や必要な道具類、図面の整理法、あるいは詳しい所在地や公共交通機関での行き方なども含めて記述している。」
書評:
北伊勢の城館の現況や縄張りについて詳細である。著者の苦労の作であることは一目瞭然であり、その情報量に感服する。北伊勢の城館を訪れるときは非常に参考になる。第25回全国城郭研究者セミナー(三重)会場で購入した。
[目次]
第1章 北伊勢国における中世城郭の調査
1.調査の目的
2.調査の方法
3.概況
4.北勢の中世城郭一覧
第2章 城郭の現況
1.いなべ市・東員町の城
2.桑名市の城
3.朝日町・菰野町の城
4.四日市市の城
5.鈴鹿市の城
第3章 類型化の試み
第4章 地籍図からみた中世城郭
1.地籍図とは何か
2.北勢に残る地籍図
3.地籍図に現れた中世城郭
第5章 地誌類にみる城の姿
第6章 北伊勢国の中世城郭索引図