編集・発行:下関市教育委員会
発行日:2004年3月
ページ数:27P+図面23P+図版22P
定価:3,400円(5%税込)
オススメ度:★★★☆☆
「串崎城は江戸時代のはじめ、長府毛利藩主毛利秀元が大内氏の家臣である長門守護代内藤氏によって築城された城を修築したものと言われています。秀元は入城後ほどなく、元和元年(1615)の一国一城令により城を自らの手で破却させられ、その後は再建することもなく現在に至りました。昭和61年、地元住民から串崎城再建の要望があり、翌昭和62年には長府観光協会からも城復元の要望書が提出されるなど、串崎城再建に対する地元の気運が高まりました。これを受け、下関市では昭和62年度から串崎城跡の文献等の史料調査や石垣や縄張りの現地踏査を開始し、平成2年度には天守台の発掘調査を実施しました。この間、下関市では検討を重ね串崎城再建を模索しましたが、最終的には天守の石垣の整備を行うにとどめ、城再建は見送ることになりました。その後、平成8年度からは公園整備に伴う事前調査として平成11年度まで調査を実施し、このたび、平成2年度以来6次にわたる調査の成果をまとめることができました。」
串崎城跡に関する発掘調査と文献調査をまとめた合冊です。付図は大判の現況図で遺構の様子がよくわかります。
[目次]
Ⅰ 遺跡の位置と環境
Ⅰ-1 遺跡の位置
Ⅰ-2 歴史的環境
Ⅰ-3 串崎城の沿革
Ⅱ 調査の概要
Ⅱ-1 調査に至る経緯
Ⅱ-2 調査の計画と実施
Ⅱ-3 発掘調査組織
Ⅲ 発掘調査の成果
Ⅲ-1 基本層序
Ⅲ-2 遺構
Ⅲ-3 出土遺物
Ⅳ まとめ
付図 串崎城跡分布調査成果図(1:600)