出版社:九州大学出版会
発行日:1990年2月10日初版
ページ数:1017P
編者:三好不二雄、三好嘉子
定価:15,000円+税5%
オススメ度:★★☆☆☆
書評:
「佐賀県立図書館架蔵の鍋島家文書『竈帳』は嘉永七年(1854)に作成されたものである。城下町の竈構成を詳細に記録した史料としては、わが国において他に余り類例がなく、城下町竈構成については白眉に属する史料とみられる。竈帳は、各帳ごとに屋敷の位置、間口、奥行、竈主、家族、職業、帰依寺、身分、年齢、続柄が明記され、五~六竈ごとに構成される組についても、組頭の記載、組構成の内容が書かれている。さらに、各町ごとに別当が署名し、集計がなされており、きわめて詳細な城下町の記録であるが、城下町の竈帳で、これ以上のものはこれまで刊行されていない。本書は、幕藩制社会の城下町研究だけでなく、人口、居住、宗教、借屋、建築など、各分野の研究にも大いに貢献できるものであり、わが国都市史研究の根本史料とみなされる。」
本書は、古文献の翻訳史料ですが、その膨大な翻訳量にただただ敬服です。非常に詳細なデータを収録した藩政期の戸籍とも言える史料なので、当時の城下町の構成がよくわかります。
[目次]
下今宿町
~中略~
本庄向町
解説
竈帳内の佐嘉特有の言葉