編集・発行:秋田県教育委員会
発行日:2007年3月
ページ数:カラー図版8P+194P+図版59P+附図6枚
定価:1,000円(5%税込)
オススメ度:★★★☆☆
書評:
「平安時代後半から中世にかけての城館が中心の遺跡で、高位の平坦部その南の斜面部、さらに南の沢地を挟んだ尾根部から、虎口・空堀・切岸・土塁・テラス状遺構・掘立柱建物跡(40棟)・礎石建物跡などが検出された。平坦部の台地縁辺では、多くの遺構を取り囲むように数条の柵跡が巡っていた。斜面部には東西5間×南北4間の掘立柱建物跡が上方の空堀と切岸の土砂に密閉された状態で見つかり、建物の造成面になるテラス状遺構の整地層からは、かわらけと関連して東濃産の灰釉陶器椀が出土した。付近からは銅製の小塔も見つかった。尾根部のテラス状遺構からは、11世紀後葉と考えられるかわらけがまとまって出土している。平安時代後半の清原氏一族に関連した遺跡と考えられる。」
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[目次]
第1章 はじめに
第1節 調査に至る経過
第2節 調査要項
第2章 遺跡の環境
第1節 遺跡の位置と立地
第2節 歴史的環境
第3章 発掘調査の概要
第1節 遺跡の概観
第2節 調査の方法
第3節 調査の経過
第4節 整理作業の方法と経過
第4章 調査の記録
第1節 平坦部の調査
第2節 斜面部の調査
第3節 尾根部の調査
第5章 自然科学的分析
第6章 まとめ
図版