編集・発行:愛知県埋蔵文化財センター
発行日:1992年3月31日
ページ数:147P+図版37P
定価:不明
オススメ度:★★★☆☆
「名鉄犬山線岩倉駅の南東400mに岩倉古城址碑が建っております。市街地の中にあってかつての面影を辿ることはできません。しかし、この城は今を去ること500年の昔、80年間にわたって清洲城にいた織田氏と尾張を分割統治していた有力な城でありまして、永禄2年(1599)織田信長に滅ぼされて以来、その姿は幻のままでありました。このたび本丸跡を東西に通りぬけるように愛知県土木部によって県道荻原・多気線の建設が計画されるに至り、岩倉城関係の埋蔵文化財の調査が必要となりました。もとより県道建設の事前調査でありますので、広い城郭のごく一部を調査したに過ぎませんが、幅20mをこえる大規模な内堀を始め、外堀を発見したばかりか、五条川の東250mまでに3重の堀が巡ることを確認し、予想をはるかに上回る規模の城であることがわかりました。」
[目次]
Ⅰ 調査の概要
1 遺跡の立地と沿革
2 調査に至る経緯
3 調査の工程
4 調査成果の概要
Ⅱ 遺構の概要
1 基本層序
2 Ⅰ期の遺構
3 Ⅱ期の遺構
4 Ⅲ期の遺構
5 Ⅳ期の遺構
6 Ⅴ期の遺構
7 Ⅵ期の遺構
Ⅲ 遺物の概要
1 Ⅰ期の遺物
2 Ⅱ期の遺物
3 Ⅲ期の遺物
4 Ⅳ期の遺物
5 Ⅴ期の遺物
6 Ⅵ期の遺物
Ⅳ 自然科学的分析
1 珪藻分析による縄文時代晩期頃の古環境
2 岩倉城遺跡出土駿河系土器の胎土分析
3 岩倉城遺跡から出土した木製品の樹種
4 岩倉城遺跡より発見された地震痕について
Ⅴ まとめ
付表
1 遺構表
2 遺物表