出版社:吉川弘文館
発行日:2001年8月初版
ページ数:346P
編者:藤木久志、伊藤正義
定価:3,800円+税
オススメ度:★★★☆☆
書評:
「肥前の名護屋城や島原原城などの廃城跡には、故意に破壊された痕跡がある。それは城郭の生命を断ち切る呪法・作法だったのではないか。戦国期から近世初期に至る城郭破壊の実態を解明し、中世城郭の機能と実像に迫る。」という城郭取り壊しに対する切り口が斬新です。記事が論文調で小難しく感じられるかもしれませんが、縄張り図、写真も多く興味深い読めるでしょう。
[目次]
Ⅰ破城と破却の風景 越後国「郡絵図」と中世城郭
Ⅱ城破りの考古学
一 根城跡
二 木村館の破却
三 篠本城・笹子城・和良比堀込城
四 肥前名護屋城
コラム 赤穂城跡
五 山城における石垣の変容
六 田中城跡
コラム 金山城
七 原城
Ⅲ縄張研究からみた中世城郭の城破り
Ⅳ城を焼く
コラム 猪久保城
コラム 第一次長州征伐と山口城の破却
Ⅴ山城停止令の伝承
Ⅵ徳川の平和と城破り