編集・発行:城郭談話会
発行日:1998年8月31日初版
ページ数:187P
定価:2,200円+税
オススメ度:★★★☆☆
「なだらかな坂道をのぼりつめた本丸の平地は松林で囲まれ、生徒たちの絶好のピクニックの場である。北の小高い石垣は天守の跡である。石垣を丹念に調べている古老の郷土史家が石垣の由来を説明してくれた。倭城に対する民族的な感情を抑えて史蹟保存に努力しなければならないという古老の意見にうなずくばかりであった。本書は倭城研究に新しい頁を書き加えた。歴史の証言として倭城の史蹟保存にも大きな力となるであろう。」
書評:
城郭談話会の「倭城の研究」第二号。5号まで発行されている。現地の写真と縄張図により、研究書のような体裁となっている。2号以下は岩田書院の「雑誌」コーナーで購入できる。
岩田書院
[目次]
口絵
「倭城の研究」の成果 -序にかえて-
Ⅰ章 概説
順天城と「征倭紀功図巻」
Ⅱ章 遺構と遺物
順天城の縄張り
順天城の石垣
順天城の表採遺物
Ⅲ章 考察
順天城の縄張りについて
順天城石垣の編年的位置付け
順天倭城出土羽釜の金属学的調査報告
Ⅳ章 特論
蔚山籠城戦と関ヶ原合戦
倭城と国内城郭の縄張り構造からみた近世初頭期大名権力の様相
倭城の天守について
危機に立つ倭城
1 加徳城と安骨浦城の縄張り
2 梁山城の縄張り
狭山池堤出土の船材
Ⅴ章 史料紹介
「宇都宮高麗帰陣軍物語」(翻刻)
韓国語要約
写真図版