発行:文化庁
発行日:1970年1月
ページ数:250P
定価:非売品
オススメ度:★★★☆☆
書評:
「文化財集中地区総合調査は、従来の各部門ごとの単独調査ないしはピックアップ・リサーチでは、かならずしも文化財の集中する地域の文化の特質、その実態を明らかにしえなかったので、昭和37年度より、その地域の文化財の分布、実態を総合的に把握し、その特質を解明するとともにそれら文化財の保存に資するための基礎調査として行われてきたものである。昭和44年度は、年次計画にしたがって岐阜県下の白山・高賀山地域の総合調査を5月23日から5月29日にわたって実施したが、この調査には文化財保護審議会の石田茂作委員が同行され、また岐阜県教育委員会の専門委員をはじめ委員会当局ならびに関係各位のご協力を得て多くの成果をあげることができた。白山地域の文化財の総体的把握は、明年度の石川県下の調査をまたなければならないが、とりあえず調査の詳細はこの報告書に記すとおりである。」
現在世界遺産登録を目指している白山に関する文化財の総合調査(おそらく最初のもの)の報告書。岐阜県・石川県・福井県と3冊刊行されたが、本書では岐阜地域の文化財調査をまとめている。本文はガリ版で手書きのまま複写印刷されています。非常に貴重な書籍ですが、偶然古書として入手しました。
[目次]
調査地区の歴史的概況
奥美濃における虚空蔵信仰
彫刻
概要
銅像
木彫像
仮面類
工芸品
概要
金工品
木工品
染織品
陶芸品
武器・武具類
絵画
概要
書跡
概要
古記録・文書類
経典類
資料
長瀧寺條目
正徳三年尾州・濃州檀那帳
那比之御巌神宮大権現之伝記
那比新宮大般若経奥書 -抜粋-
能卿白山謡本
年表
調査の経過