出版社:中村書店
発行日:1981年4月初版
ページ数:317P
編者:田中圭一
定価:2,000円(当時) 絶版
オススメ度:★★★☆☆
書評:
「近年、土地開発事業が急激に盛んになってきた。ブルドーザーが動きまわり、わずかの期間に何千年、何百年と変らずつづいてきた土地の姿が一変してしまう。そのなかには私たちの先祖の作りあげてきた文化的遺産も多数ふくまれている。遺跡とか遺構とかいわれるもの、また、そのなかに埋蔵されている遺物というようなものがどんどんなくなっていく。中世の城址もその例外ではありえない。」
佐渡における中世の歴史を紐解きながら城を紹介するというもの。単なる城の紹介本とは異なるので、興味深く読み進めることができます。残念ながら絶版になっているので非常に入手が難しくなっていますが、おすすめです。
[目次]
Ⅰ 雑太城と吉岡城
竹田本間氏
雑太城
城下町づくり
小田氏と計良氏
雑田の殿さまの子孫
吉岡の城
吉岡本間氏
Ⅱ 宮浦城
宮浦地頭
宮浦城址
大永の戦乱
慶宮寺
一宮大明神
野崎館址
Ⅲ 河原田城
獅子ヶ城
一族の領内配置
石田郷地頭
初期の居館は
Ⅳ 羽茂本間氏
本間氏代々
羽茂城
北ノ城の発掘
羽茂と長尾の結びつき
羽茂の家老たち
塩を焼く殿さま
漆で稼いだ殿さま
Ⅴ 三川城
腰細の城
殿さまと寺院
徳和の本間三家
腰細城の家臣たち
Ⅵ 新穂郷の城
二方潟の殿さま
二方潟の城
土屋という村
新穂郷の殿さまたち
竹井の城
夷本間家
下新穂城
上新穂の城
新穂の殿さま
計良七郎左衛門
北方の殿さま
北方の城
舟代の城
大野の城
Ⅶ 青木城
中世の青木郷
青木の城
村殿と殿原
Ⅷ 吉井藍原氏
藍原氏の入国
藍原氏の故地
十六郷の番頭制
吉井の番頭たち
長江川の水
Ⅸ 石花の城
石花の殿さま
吉井殿と海府
石花の家臣たち
海府の村々の城
Ⅹ 加茂渋谷氏と吉住本間氏
加茂郷地頭職
渋谷庄
渋谷氏一族
渋谷氏の寺々
渋谷小左衛門家
加茂郷の本間氏
村々から納められた税
白瀬七人衆
北五十里の新左衛門
鷲崎の大屋
Ⅺ 新保と泉保の城
新保の城
中興城
泉保地頭職
泉の城
藤津城
Ⅻ 潟上家と沢根家
米沢潟上家と沢根家
米沢の武家屋敷
潟上帰本斎高秀
銀山をもった殿さま
潟上の城
潟上殿原衆
沢根城
五十里の城
あとがき