出版社:毎日新聞社
発行日:2002年3月初版
ページ数:238P
著者:楠戸義昭
定価:2,800円+税
オススメ度:★★★☆☆
書評:
「武勇に優れるとともに、気骨ある武将であった佐久間盛政。僚友、前田利家と対照的な運命を辿った『義』に殉じた男の美学。そして敵将の家に嫁いだ愛娘・虎姫の数奇な生涯を描く。」
尾張の名族佐久間家の勇将佐久間盛政について書かれた本は決して多いとは言えない。それは賤ヶ岳の戦いが盛政の突出による負け戦であったという、敗者の歴史は残らないという常であるからかもしれないが、本書はこの勇将に光をあて、物語風に読みやすくまとめている。石川県に住むものとしては帯の裏の「初代金沢城主の苛烈な生涯」というキャッチコピーが気になるが、確かに一向宗の御山御坊を攻略して後、城として入城した初めての武将は佐久間盛政なのだが、「初代」というは何か違うような気がする。というのは本の内容とは直接のかかわりはないのだが・・・
[目次]
第一章 賤ヶ岳への道
第二章 織田家中随一の猛将
第三章 運命の一線
虎姫と佐久間一族 盛政取材ノート
あとがき
佐久間盛政年表
参考文献