出版社:東京大学出版会
発行日:2000年6月初版
ページ数:210P
編者:西秋良宏
定価:3,800円+税
オススメ度:★★★☆☆
書評:
「加賀藩上屋敷の跡地である東京大学本郷キャンパスから発掘された、莫大な歴史的文化財を公開し、当時の加賀江戸藩邸で繰り広げられた大名の生活・文化を再現する。 」
本書は2000年5月20日から7月9日まで東京大学総合研究博物館で開催された「加賀殿再訪 -東京大学本郷キャンパスの遺跡」展の展示図録として作成されたものです。発掘調査報告書と研究論文が組み合わされて掲載されています。図録といいながらカラーページが少ないのは残念です。研究者向き。
同時期の発掘調査については、「江戸のミクロコスモス 加賀藩江戸屋敷」(新泉社刊)が初心者向けで写真も多くおすすめです。
[目次]
はじめに -江戸考古学をはぐくむ東京大学の遺跡-
江戸本郷の加賀屋敷
第一章 加賀藩本郷邸の外貌
描かれた大名屋敷
写された大名屋敷
絵師の見た加賀藩本郷邸
加賀藩本郷邸を描いた絵画史料の紹介
第二章 東大に埋もれた江戸 -江戸考古学への招待-
本郷キャンパスにおける発掘調査の成果 -東大構内出土「古九谷」と生産地論争-
「やきもの」考 -本郷構内出土の陶磁器・土器類について-
天和三年頃に廃棄された江戸時代の生活遺物
近世の金属遺物
出土した人形と玩具
第三章 加賀殿の御殿
本郷邸の御殿空間 -考古学からのアプローチ-
史料から見た御成と池遺構出土資料
東大構内遺跡出土の貿易陶磁について
百工比照 -江戸時代のタイムカプセル-
第四章 御殿をとりまく空間
考古学から見た加賀藩本郷邸「詰人空間」
大江戸単身赴任事情
第五章 加賀藩本郷邸 -その後
前田侯爵家の西洋館 -天皇を迎える邸-
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