出版社:日貿出版社
発行日:1973年11月初版、1876年7月良書版
ページ数:340P
著者:江崎俊平
定価:980円(当時) 絶版
オススメ度:★★★☆☆
書評:
「古城は古城なるが故にわびしい-というのは、前集のはしがきに書いた言葉である。雑草にうずもれた古城址に立つときわびしいが、その城の栄枯盛衰を思うとき、古城というものは一層のわびしさをもって迫ってくる。古城をめぐるということは、そのわびしさを求めての旅ということでもある。『秘話』というものは『かくされた史実』である。正史にかくされていた話、あるには実録本や演劇等で歪められて喧伝されている話を、事件発生の事情にふれながら、その虚像と実像を明らかにしようとしたものである。」
城は古来より人々の興味の対象となってきた。それにまつわる伝説とだぐいも多く、非常に興味深いものである。
[目次]
九戸城と亡霊
飯岡城と砂子塚
大館城と好色猫股
久保田城と秋田蕗
会津若松城と白虎隊
皆川城と霜降り観音
上州平井城と弥子の間
高崎城と竹薮
国府台城と夜泣石
新府城と妖女
長岡城と城内稲荷
高田城と越後騒動
諏訪高島城と二の丸騒動
鍋山城とおはぐろ蛇
郡上八幡城と猫騒動
大岡山城と姫塚
大和郡山城と尼ヶ池
洲本城と芝右衛門狸
丹波八上城と浅路池
姫路城の梅雨の松
備前常山城と腹切石
備後神村城とややが火
鳥取城と人柱
米子城と内膳丸
浜田城と姫宮
大陰城と渕童
宇和島城と和霊様
福岡城の黒田騒動
豊後竹の尾城と地蔵尊
肥前原城とほねかみ地蔵
平戸城の狸櫓
鹿児島城と幽霊