編集・発行:滋賀県教育委員会文化部文化財保護課、滋賀県文化財保護協会
発行日:1988年3月初版
ページ数:106P+カラー図版2P+図版88P
定価:非売品
オススメ度:★★★☆☆
「今回報告書を上梓いたします発掘調査は、宇曽川災害復旧助成事業に伴って実施されたものです。付近は、戦国時代に高野瀬氏によって築城された肥田城をはじめ、江戸時代には宇曽川水運の中心的な船着場の一つとして、古くから注目されてきた地域であります。調査の成果をまとめて本書が、この地域の歴史を理解する上で、また埋蔵文化財をより深く理解していただく上で、御活用いただければ幸いです。」
書評:
本調査区は肥田城の推定区域内だったが、結果として全く遺構が出ず、調査区域よりも西側に位置するであろうと結論付けている。
[目次]
第1章 はじめに
1.位置
2.肥田城の盛衰
3.近世の肥田
4.「近江愛智郡志」にみる肥田城
第2章 調査の経過
1.試堀調査
2.発掘調査の経過
3.遺物の整理
第3章 層位・トレンチ
1.第1トレンチ
2.第2トレンチ
3.第3・5トレンチ
4.土塁
5.第4トレンチ
6.第6トレンチ
7.第7トレンチ
8.第8トレンチ
第4章 遺物
Ⅰ.近世の遺物
Ⅱ.中世の遺物
第5章 要説
1.近世肥田の考古学的検討
2.近世の掘立柱建物
3.桶を据えた土坑の性格
4.近世の土器とその傾向
5.中世の土器
第6章 宇曽川の舟運
1.宇曽川の概要
2.宇曽川の舟運の始期
3.江戸時代の舟運
4.舟川開削と宇曽川
5.明治期の舟運
6.宇曽川の舟運と衰退と終焉
7.宇曽川の舟川としての上限
8.舟の運行
9.問屋と舟着場
観察表
1.染付観察表
2.出土陶磁器一覧表