発行:岐阜城歴史同好会
発行日:1975年1月初版
ページ数:296P
著者:郷浩
定価:380円(当時) 絶版
オススメ度:★★★☆☆
書評:
稲葉城が落城したのは永禄十年ではなく永禄七年という持論を証明しようとする。永禄十年説は信長が永禄七年から永禄十年まで美濃で行なった事績の抹消を意味するし、歴史が検証もなく大勢に流されることを懸念し、元岐阜城館長であり郷土史家である著者が独特の語り口で学者らの説に反論する。
[目次]
まえがき
永禄十年落城説の起因
従来の通説
緊迫した美濃の情勢
本城先攻の戦略
岐阜築城と経営
近攻遠交政策
美濃三人衆の謀反
阿部氏年表の真偽
新旧両説の妥協点
信長公記の批判
問題の史料、中島文書批判
甫庵太閤記の批判
十年落城説発展の経過
むすび
本文中に登場する美濃武将の略歴
稲葉城の沿革
斎藤道三
織田信長
濃姫(お能の方)
信長と岐阜文化
信長以後の岐阜城小史
勅使下向(道家祖看記)