編集・発行:大分県教育委員会
発行日:2003年3月31日
ページ数:87P
定価:非売品
オススメ度:★★★☆☆
書評:
「平成七年度から開始した本県内の中世城館の現地調査も平成12年度で終わり、そのまとめとして本報告第一集『文献史料編1』を平成13年度に刊行しました。本書第2集『文献史料編2』は、それに続くものであります。特に、本書の編纂に当たっては、宣教師フロイスによって書かれた『日本史』や同時代史料であるイエズス会宣教師の書簡群を主としており、この史料から、あらためて本県における中世城館の姿を想像していただくとともに、当時の社会の緊迫した状況をお伝えできるものと思います。」
大分県の中世城館調査の成果の一冊である。非売品のため非常に入手しにくいものだが、ようやく古書で入手した。第四集は各都道府県図書館に収蔵されているが、第二集は地元図書館では見ることができない。翻刻のみで読み下しがないため読みこなすのは少々難しい。こういう基礎資料は折角国庫補助で行っているのだから広く一般に販売してほしいです。
カテゴリー: 中世城館調査報告書
八千代市中世館城址調査報告
新潟県中世城館跡等分布調査報告書
編集・発行:新潟県教育委員会
発行日:1987年3月30日
ページ数:293P
定価:不明
オススメ度:★★★☆☆
書評:
「古来から越後国、佐渡国と呼称されてきた新潟県内には、国指定史跡の平林城、鳥坂城、坂戸城、春日山城をはじめとして、中世、近世の多くの城跡があり、広く県民に親しまれてきました。それらになかには、史跡として保存、整備されて、県民の歴史意識の向上を促進し、文化財に関する愛護の精神を高揚する場となっているものも少なくありませんが、近時の開発事業の進展は城館跡にも及ぶようになり、あらたな対策が必要となってきました。また、城館跡は時代の進展に伴い、数多くのものが変貌し、居館跡にあっては、原形を保つものは小数にすぎません。新潟県教育委員会は、このような状況に鑑み、とくに中世に築造された城館跡の保護とその存在の周知及び活用されることを企図して、文化庁の補助を得て、越後、佐渡全地域を対象にして、現地調査を主とした分布調査を昭和58年度から4ヶ年の継続事業として地元市町村教育委員会の協力のもとに、調査委員、調査員の御指導と御助力を受けながら実施しました。」
新潟県の中世城館跡調査の報告書です。各城の現状と周辺地図と縄張り図が掲載されている。城史に関しては触れられていないので他書で補いましょう。
兵庫県の中世城館・荘園遺跡 -兵庫県中世城館・荘園遺跡緊急調査報告- 但馬地区抜刷
滋賀県中世城館分布調査報告9(旧滋賀郡の城)
発行:近江の城友の会
発行日:1992年3月
ページ数:287P
編集:滋賀県教育委員会
定価:不明
オススメ度:★★★☆☆
書評:
「本書は、滋賀県教育委員会が平成3年度に実施した『滋賀県中世城郭緊急分布調査』事業の成果をとりまとめたものであります。本調査は、文化庁の援助を得て8ヵ年計画で、県下を8ブロックにわけて現地調査を中心に作業を進めてきたもので、最終年度(初年度単県分を加えて通算9年度目で、1ヵ年途中で中断したため10年目に相当)にあたる本年度は旧滋賀郡(大津市・瀬田川以西の旧滋賀郡と志賀町)を対象地域に実施しました。」
本書対象地区には、大津城、坂本城、膳所城などの有名な城も含まれます。
滋賀県中世城館分布調査報告8(高島郡の城)
滋賀県中世城館分布調査報告7(伊香郡・東浅井郡の城)
滋賀県中世城館分布調査報告5(旧愛知・犬上郡の城)
大分の中世城館 第一集 文献史料編1 大分県文化財調査報告書第148輯
編集・発行:大分県教育委員会
発行日:2002年3月29日
ページ数:170P
定価:非売品
オススメ度:★★★☆☆
「大分県教育委員会では、その保護と活用を図るための基礎資料つくりを行うこととし、平成七年度から九ヶ年計画で文化庁より国庫補助を得、県下五百六十箇所余の城館の調査を行ってまいりました。本年度は、大分県の城館が文字として記された古文書に焦点を当て、修正を行っております。」
書評:
大分県の中世城館調査の成果の一冊である。非売品のため非常に入手しにくいものだが、ようやく古書で入手した。第四集は各都道府県図書館に収蔵されているが、第一集は地元図書館では見ることができない。本書では大分県の城館に関する文献の記述を集成して翻刻してある。翻刻のみで読み下しがないため読みこなすのは少々難しい。文献史料編は第二集に続く形で、本書では途中で止まっている。こういう基礎資料は折角国庫補助で行っているのだから広く一般に販売してほしいです。
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重要遺跡調査報告書Ⅱ (城館跡)
編集・発行:茨城県教育委員会
発行日:1985年3月30日
ページ数:510P
定価:非売品
オススメ度:★★★☆☆
書評:
「埋蔵文化財は、郷土の原始・古代の歴史や文化等の正しい理解のために欠くことのできないものであり、且つ、将来の文化向上発展の基礎をなす貴重な国民的財産であります。しかるに、地域開発等の進展に伴い、埋蔵文化財の保護・保存については、より正確な基礎資料等の整備が急務とされております。このような状況をかんがみ、昭和53年度から重要遺跡(城館跡)の基礎資料整備事業をすすめてまいりましたが、ここに、その調査報告書を刊行することになりました。」
昭和53年度から昭和57年度にかけて調査された茨城県内の250件の城館跡について、「城館跡名」「所在地」「築城者」「時期」「遺構」「関係地名」「概要」「城館の歴史」「図面・写真」を見開き2ページにまとめて掲載している。昭和50年代から全国で中世城館跡調査が行われているが、茨城県には明確にそうした報告書を発行していない。本書は総合城館跡集のようなものであり中世城館跡調査報告書の代替となるものである。より詳細な情報は個別の発掘調査報告書が必要となろう。