十日町市における文化財の調査Ⅰ 十日町市文化財調査報告5

十日町市における文化財の調査Ⅰ 十日町市文化財調査報告5
発行:十日町市教育委員会、立教大学学校・社会教育講座
発行日:1974年12月31日
ページ数:54P
定価:不明
オススメ度:★★★☆☆
「当市では、昭和47年に文化財保護条例を制定し、これを契機に教育行政として文化財保護の問題に対する取りくみ・・・・資料の収集・調査研究・市文化財の指定をすすめております。その一環として、地域の歴史と民俗資料の調査を昭和48年度に立教大学博物館学研究室に委託いたしました。そして調査は、同大学学校・社会教育講座学芸員課程の博物館実習調査と文学部の考古学実習として実施されました。」

書評:
越後から関東に入る道を守備する重要な城だった琵琶懸城ですが、現在でも土塁、虎口など良好に残っているようです。本書には昭和48年当時に学生が調査した実測図が掲載されています。
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史跡小早川氏城跡(三原城跡)石垣修理工事報告書 三原市文化財調査報告書第16集

史跡小早川氏城跡(三原城跡)石垣修理工事報告書 三原市文化財調査報告書第16集
編集:三原市教育委員会
発行:三原市教育委員会
発行日:2008年3月31日
ページ数:56P
定価:不明
オススメ度:★★★☆☆
「史跡小早川氏城跡の石垣は、芸予地震(平成13年発生)により堀の北側に位置する2箇所が倒壊したため安全性確保を目的に修復工事を行った。本石垣の修復に当たっては、石垣解体に併せ、石垣の測量調査、史跡としての文化財調査を実施し、石垣変状の原因推定、防止対策を盛り込んだ修復計画を立て、石垣工事を行い平成20年3月に修復が完了した。」

書評:
三原城はJR三原駅の敷地でほとんどが破壊されてしまっているが、隣接して一部堀と石垣が残されている。その石垣の一部が地震で崩壊したことを契機に測量調査を行いながら積み直した経過を報告している。カラー写真が多く、最近の報告書は見やすくなった。
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中野城山居館跡 発掘調査報告書

中野城山居館跡 発掘調査報告書
編集・発行:中野区教育委員会、中野城山遺跡調査会
発行日:1991年11月1日
ページ数:62P+図版29P+付図1枚
定価:不明
オススメ度:★★★☆☆
「中野城山居館跡はそういった伝承の地の一つとして、江戸時代から城山と呼ばれ、中世城館跡として知られてきました。特に、城主については、堀江兵部をはじめとして、平忠常・平将頼・平重俊・太田道灌など多くの伝承が残されています。このたび、この伝承の地である中野城山居館跡を発掘調査する機会を得まして、居館跡の証である土塁跡、建物跡、井戸跡などを調査し、多くの成果をあげることができました。」

書評:
かなり広範囲が発掘調査され遺物や遺構が数多く発見されています。図版2の1909年事典の航空写真に透明な地形図を重ねたページは、道路が往時と重なり、城の位置がよくわかります。
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史跡人吉城跡 保存管理計画書

史跡人吉城跡 保存管理計画書
編集:人吉市教育委員会
発行:人吉市教育委員会
発行日:1985年3月
ページ数:99P+付編71P
定価:不明
オススメ度:★★★☆☆
「市は、人吉城跡の将来に亘る保存管理の指針と基本方針を定めるため、各専門分野の先生方にご参加をお願いし、権威ある「人吉城跡保存整備基本計画策定委員会」を設置し、2年間にわたる慎重な調査検討の上「人吉城跡保存管理計画」をまとめていただきました。」

書評:
現在は整備も終わり城跡として魅力的な姿を見せている人吉城ですが、整備前の姿を知ることができる資料となります。折込地図も何枚も入っていて、城跡の形状や以前の建造物などがよくわかります。
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寺家新屋敷館跡Ⅱ

寺家新屋敷館跡Ⅱ
編集:福野町教育委員会
発行:福野町教育委員会
発行日:1989年3月25日
ページ数:31P+図版16枚
定価:不明
オススメ度:★★★☆☆
「寺家新屋敷館跡が所在する寺家新屋敷地区一帯で土地区画整理事業が行われることに決定したのは昭和60年であった。館跡は町指定史跡となっているが、指定範囲は神社境内だけであったため、当初の計画では、残存する土塁部分は全て削平される予定となっていた。しかし、この館跡が、福野町の歴史を語るうえで、非常に重要な遺跡であるとの共通の理解に立ち、県町・区画整理組合による保存のための協議が重ねられた。その結果、土塁の一部を町が買い上げ、展示・休憩施設をもつミニ公園として整備・保存されることになった。」
書評:
桃井直常の家臣の館とも伝わる館跡のようですが、同時代の遺物は少ないようです。

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山梨県指定史跡 甲府城跡Ⅱ 山梨県埋蔵文化財センター調査報告書第74集

山梨県指定史跡 甲府城跡Ⅱ 山梨県埋蔵文化財センター調査報告書第74集
編集:甲府市教育委員会、山梨県土木部
発行:甲府市教育委員会
発行日:1992年3月30日
ページ数:78P+付図6枚
定価:不明
オススメ度:★★★☆☆
「この史跡・都市公園の整備事業が着手されて今年で2年目であります。昨年に引き続きまして調査成果を整備事業に活かしていくために、当埋蔵文化財センターでは工事に先立つ発掘調査を実施しております。今年度の整備事業は掘の周囲の石垣修復及び数寄屋曲輪西側石垣の修復、更には稲荷曲輪東下の広場の整備が予定されておりましたので、これらの箇所の発掘調査を実施したところであります。また、昨年度の調査で金箔瓦が出土した人質曲輪周辺の調査も行いました。」

甲府城2年目の調査報告書。石垣の修復調査に伴い、調査の結果を付図で添付しています。
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史跡武田氏館跡Ⅲ 平成7年度・8年度試掘調査概要報告書 甲府市文化財調査報告7

史跡武田氏館跡Ⅲ 平成7年度・8年度試掘調査概要報告書 甲府市文化財調査報告7
編集・発行:甲府市教育委員会
発行日:1998年3月20日
ページ数:50P
定価:不明
オススメ度:★★★☆☆
「甲府市教育委員会では、史跡を戦国大名武田氏の歴史や文化を学習する場として、また、市民の憩いの場として活用できるよう、平成7年度に史跡武田氏館跡整備活用委員会を設置し、5か年計画で整備基本構想・基本計画の策定を行っております。本書、この一環として平成7年度・8年度に実施した試掘調査の概要報告書であります。調査では、建物跡や水路跡など、戦国時代の遺構が思いのほか良好に残っている状況が確認されました。」

書評:
武田氏館の本丸中央部曲輪と北西部の味噌曲輪の2箇所の発掘調査。味噌曲輪は開発されてしまっていますが、地下に曲輪の輪郭はそのまま残っているようです。
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史跡赤穂城跡本丸発掘調査報告書Ⅲ 赤穂市文化財調査報告書18

史跡赤穂城跡本丸発掘調査報告書Ⅲ 赤穂市文化財調査報告書18
編集:赤穂市教育委員会
発行:赤穂市教育委員会
発行日:1986年3月31日
ページ数:68P
定価:不明
オススメ度:★★★☆☆
「赤穂市民の大きな期待のもと、昭和58・59年度の2次にわたる赤穂城本丸発掘調査の成果を踏まえ、本年度は第3次発掘調査として、盛夏の7月上旬から厳冬の2月下旬まで8か月間にわたって、大池泉周辺を中心とする本丸南部を前面発掘いたしました。この結果、表御殿大池泉の流水筋が判明したことをはじめ、庭園付随施設の一部と思われる築山、四阿(あずまや)、砂雪隠、建物跡などの遺構が、多くの貴重な遺物を伴なって検出されました。」

書評:
赤穂城本丸にあった池の遺構が輪郭そのままに発見されています。巻末に折り込みで付図がついています。
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白金館址遺跡Ⅲ 研究編

白金館址遺跡Ⅲ 研究編
編集:白金館址遺跡調査会
発行:白金館址遺跡調査会
発行日:1989年6月
ページ数:98P+付図1枚
定価:不明
オススメ度:★★★☆☆
「今回ここに報告した白金館址遺跡は、国立自然教育園の東側に位置している。発掘調査は開発事業主の違いから、特別養護老人ホーム建設用地、亜東関係協会東京弁事所公舎等建設用地、の二件に分けて実施された。ふたつの用地は南北に隣接した位置にあり、遺跡の分析を行うには当時の土地利用の状況に基いた検討が望ましいとの観点から、本書では両地区を併せた遺跡の考察を行っている。」

書評:
中世の白金館の想定遺跡内ではあるが、土塁の外側であるらしく、明確な遺構・遺物は見つかっていない。題名とは別に江戸の大名屋敷跡の報告書として読むのが妥当です。
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