肥田城遺跡発掘調査報告書 宇曽川災害復旧助成事業に伴う

肥田城遺跡発掘調査報告書 宇曽川災害復旧助成事業に伴う
編集・発行:滋賀県教育委員会文化部文化財保護課、滋賀県文化財保護協会
発行日:1988年3月初版
ページ数:106P+カラー図版2P+図版88P
定価:非売品
オススメ度:★★★☆☆
「今回報告書を上梓いたします発掘調査は、宇曽川災害復旧助成事業に伴って実施されたものです。付近は、戦国時代に高野瀬氏によって築城された肥田城をはじめ、江戸時代には宇曽川水運の中心的な船着場の一つとして、古くから注目されてきた地域であります。調査の成果をまとめて本書が、この地域の歴史を理解する上で、また埋蔵文化財をより深く理解していただく上で、御活用いただければ幸いです。」

書評:
本調査区は肥田城の推定区域内だったが、結果として全く遺構が出ず、調査区域よりも西側に位置するであろうと結論付けている。
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豊岡城館遺跡発掘調査報告書 市立図書館建設にかかる事前調査ほか 豊岡市文化財調査報告書第3集

豊岡城館遺跡発掘調査報告書 市立図書館建設にかかる事前調査ほか 豊岡市文化財調査報告書第3集
編集・発行:豊岡市教育委員会
発行日:2007年3月初版
ページ数:254P+カラー図版32P+遺構図版35P+遺物図版26P
定価:2,500円(税込)
オススメ度:★★★☆☆
書評:
「本書は、豊岡市教育委員会が実施した豊岡市立図書館新設にかかる事前調査の調査成果を報告するもので、平成17・18年度に整理調査作業を実施し、平成18年度に刊行した。」
本書は第6次調査の報告書であるが、第1次から第5次までの調査の概説も掲載されており、豊岡城の発掘調査の経過をまとめて知ることができる。

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安祥城址発掘調査報告書

安祥城址発掘調査報告書
編集・発行:安城市教育委員会
発行日:1993年3月初版
ページ数:50P
定価:600円(税込)
オススメ度:★★★☆☆
「安祥城は、徳川家康の先祖である松平氏が約50年間にわたって居城とした戦国時代の城です。松平氏の本拠が岡崎へ移された後も、安祥城をめぐって激しい戦がくり返されており、常に戦略上の要衝でした。廃城から400年あまりを経た現在、安祥城址は安城市内の代表的な史跡のひとつに数えられています。本教育委員会では、この安祥城址の発掘調査を昭和63年に実施しました。調査は決して大規模なものではありませんが、これまで知られていなかった安祥城の新たな一面も明らかになりました。本書はこの調査の成果をまとめたものです。」

書評:
絵図の検証から堀の発掘調査によって城域を推定する作業をまとめている。発掘調査までのアプローチが面白い。安城市歴史博物館で販売されたようだが、現在は完売となっており、古書で入手した。
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辰口町虚空蔵山城跡(辰口町虚空蔵山城跡調査報告書)

辰口町虚空蔵山城跡(辰口町虚空蔵山城跡調査報告書)
編集・発行:石川県辰口町教育委員会
発行日:1988年3月初版
ページ数:96P+図版18P
定価:非売品
オススメ度:★★★☆☆
書評:
「本報告書は、石川県能美郡辰口町字和気・舘・寺畠の3地区内に所在する虚空蔵山城跡の発掘調査報告書である。調査された虚空蔵山城跡は、中世の山城跡で、室町時代に築城され、戦国時代の終了とともに廃城となった城跡ということです。さらに、この城跡は、加賀一向一揆の最後の砦であった鳥越村の『鳥越城跡』と関連があるということで、今回の調査によってこの報告書が当時の社会生活を知る上で貴重な資料となるものと確信しております。」
単なる発掘調査の報告に留まらず、周辺の地名調査などを経て、この城跡の存在意義を考察しようとしている。

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国指定史跡上田城跡 本丸東虎口櫓門復元工事報告書

国指定史跡上田城跡 本丸東虎口櫓門復元工事報告書
編集・発行:上田市教育委員会
発行日:1995年3月初版
ページ数:カラー図版+4P66P+付図7P
定価:不明
オススメ度:★★★★☆
「本書は、長野県上田市二の丸に所在する国指定史跡上田城跡に復元された本丸東虎口櫓門の復元工事報告書である。今工事に至るまでの経過、櫓門の設計経過、復元工事の概要、復元前と竣工後及び工事中の写真、設計図面の主要なものを掲載した。」

書評:
最近は城郭の復元工事や整備事業では報告書が作られるようになった。本書は、現在は上田城の顔となった本丸東虎口の中央に位置する櫓門の報告書であるが、写真には復元前の台に建つ櫓のみある写真や古写真もあり、復元までの過程を知ることができる。
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富山県中世城館遺跡総合調査報告書

富山県中世城館遺跡総合調査報告書
編集・発行:富山県埋蔵文化財センター
発行日:2006年3月初版
ページ数:カラー図版12P+358P+図版36P
定価:非売品
オススメ度:★★★☆☆
書評:
「本書は、富山県が文化庁国庫補助金を受けて、平成12年度から平成17年度の6か年で実施した富山県中世城館遺跡総合調査の報告書である。」
昨年3月に完了した富山県の中世城館調査の報告書。一般販売はされず、ようやく古書として出回り始めた。遺構を確認できた城跡については縄張り図が描かれているが、歴史的な経緯などの説明は短いものが多く、他県に比べて内容不足は否めないか。しかし、富山県を網羅していることは意義がある。

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大井城跡(黒岩城跡・玉城跡・石並城跡)調査報告書

大井城跡(黒岩城跡・玉城跡・石並城跡)調査報告書
編集・発行:佐久市教育委員会
発行日:1988年3月初版
ページ数:60P+図版27P
定価:非売品
オススメ度:★★★☆☆
「本書は長野県史跡大井城跡に関する調査報告書であり、『大井城 -大井城関係文献資料集』 昭和58年度、『大井城跡(黒岩城跡)』 昭和60年度につづくものである。」

書評:
長野県佐久の大井城跡の最終調査報告書であるが、今回も多数の遺物の報告がある。ただ調査が城域全体を確定するほど大規模なものではなかったため、調査地区での報告に留まり、結論のようなまとめはない。
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大井城跡(黒岩城跡)

大井城跡(黒岩城跡)
発行:佐久市教育委員会
発行日:1986年3月31日初版
ページ数:353P+図版102P
編集:大井城発掘調査団
定価:非売品
オススメ度:★★★☆☆
「本報告書は、長野県佐久市を事業主体者として建設省の国庫補助金により実施している大和町小集落地区改良事業に伴い、佐久市教育委員会が主体となり行なった大井城跡(黒岩城跡)発掘調査報告書である。」

書評:
非常に多くの遺構と遺物が出ており、ひとつひとつについて実測図と写真が掲載されているため、非常にページ数の多い報告書となっている。
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史跡和歌山城 石垣保存修理報告書

史跡和歌山城 石垣保存修理報告書
編集・発行:和歌山市産業部、和歌山城管理事務所
発行日:1999年3月31日初版
ページ数:104P+図版74P
定価:非売品
オススメ度:★★★☆☆
「本書は、平成6年度から平成10年度に国庫補助事業として実施した史跡和歌山城保存修理事業の概要報告書であり、石垣修理工事と発掘調査事業の概要をまとめたものである。」

書評:
和歌山城の石垣修理の変遷をまとめている。石垣修理の調査をするときの参考になるでしょう。
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長野県更埴市 屋代城跡範囲確認調査報告書

長野県更埴市 屋代城跡範囲確認調査報告書
編集・発行:更埴市教育委員会
発行日:1995年3月24日初版
ページ数:99P+図版14P
定価:非売品
オススメ度:★★★☆☆
「屋代城跡のある『一重山』は、当更埴市の中心部にあり、これまで再三再四にわたり、保存か開発かと議論されてきました。思えば、昭和四六年の森将軍塚古墳の保存にはじまり、古墳を保存するための代替地として今日見るような姿に変貌いたしました。当時の状況にあっては、万やむを得ないものと筆舌に尽くせないものがあります。その一方、森将軍塚古墳は史跡として今日によみがえり、保存・公開されました。こうした中にあって、平成六年一一月長野県立歴史館が森将軍塚古墳の麓に開館され、周辺一帯を更埴市では『科学の里歴史公園』として整備を行いました。将来は、屋代城跡のある一重山も含めた公園化が構想されております。そこで、当市教育委員会では、公園化構想の基礎資料を作成するために本事業を実施したところです。」

書評:
屋代城は川中島合戦で有名な善光寺平の南に位置し、佐久地方の出入口にあたる交通の要衝にある。本書では保存・活用に向けて発掘調査のみならず、文献調査、城下町の小字調査など多角的な調査と、周辺の山城との比較による屋代城の役割の考察など濃い内容となっている。
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