発行:能都町教育委員会
発行日:1991年3月30日
ページ数:40P+図版8P
編集:棚木城跡発掘調査団
定価:非売品
オススメ度:★★★☆☆
書評:
「今回、昭和63年度から平成2年度の3年間にわたり棚木城跡詳細分布調査が実施され、これまで、文献や伝承などでしかその存在を図り知ることができなかったのでありますが、ようやくその確かな存在と範囲が学術的に立証されたのであります。雄大な海と緑の大地は、先人から受け継いだ私たちの貴重な財産です。20数キロメートルに及ぶ海岸線と、培われてきた文化遺産を生かしながら、ブルーコースト整備事業による自然豊かな郷土づくりを進めています。特に、棚木城跡がある遠島山公園地区は、城跡としてふさわしい生涯学習の場として、風光明媚な自然を再生し、文化・芸術機能を集積して、自然とふれあいを求めた新たな活動の場の整備の計画を推進してまいりたいと思っております。」
石川県棚木城跡の唯一の公式な調査報告書。棚木城を歴史の表舞台に登場させる棚木城合戦についても紹介されている。本書は図書館で借りて、一部コピーを所有している。
カテゴリー: 城館報告書等
穴水城跡調査概要報告書
富山県上市町 弓庄城跡第5次緊急発掘調査概要
発行:上市町教育委員会
発行日:1985年3月30日
ページ数:26P+図版45P
編集:上市町教育委員会、富山県埋蔵文化財センター
定価:非売品
オススメ度:★★★☆☆
書評:
「上市町では町の南部、柿沢・舘地内において行われた団体営ほ場整備、並びに、県営ほ場整備に先立ち弓庄館城跡の発掘調査を実施しました。城跡は古くからの言い伝えや付近で採集される遺物などからその存在は認められていましたが、本丸跡を中心とする地域だけがその範囲であると考えられてきました。ところが発掘調査の結果、その範囲は南北約600m東西約150mの大規模なものであることがわかりました。また出土遺物が鎌倉時代から室町時代までの長期間にわたるところから、築城以前にすでに人々の生活がこの地で営まれていたことが明らかになりました。調査は昭和55年から本年昭和59年までの5ヶ年を費し終了しましたが、この間に掘り出された資料が上市町及び富山県の歴史を物語るものとして活用されれば幸いです。」
弓庄城の発掘調査最終年の報告書。5年分の総まとめがされている。4年目同様図版が充実しています。
富山県上市町 弓庄城跡第4次緊急発掘調査概要
富山県上市町 弓庄城跡緊急発掘調査概要
発行:上市町教育委員会
発行日:1981年3月31日
ページ数:21P+付図1枚
編集:酒井重博、神保孝造、橋本正春、奥村吉信、高慶孝
定価:非売品
オススメ度:★★★☆☆
書評:
「本書は、団体営ほ場整備事業に伴う、富山県中新川郡上市町弓庄城跡の発掘調査概要である。また、調査は、昭和55年10月14日から11月14日の第1期調査と、昭和55年12月4日から12月26日の第2期調査に渡った。」
5ヵ年に渡る弓庄城の緊急発掘調査報告書の初年度。短期間の調査であるが、多くの遺構・遺物が発見され、報告されている。トレンチの場所は、「土肥家記」(金沢市立図書館蔵)の「弓之庄古城之図」を参考にしたそうだが、ほぼそれに合致した場所に遺構が出てきている。
末森城跡 測量・発掘調査報告書
発行:押水町教育委員会教育課
発行日:1989年3月31日
ページ数:80P+図版26P
編集:末森城跡調査団
定価:非売品
オススメ度:★★★☆☆
書評:
「加賀百万石の基礎づくりの一端をなした末森合戦が展開された能州末森城は、かねてより、町内外の多くの方々よりその調査が強く望まれていたところでありますが、この度、国・県の補助を受け四か年の『末森城跡発掘調査事業』として遂行され、今回調査報告書を刊行することとなりました。」
昨年度「末森城等城館跡群発掘調査等報告書」として本書の内容もまとめられているが、本書では発掘調査の報告だけではなく、付章としての論文がなかなか力が入っている。
本書は入手できなかったので、図書館で借りて一部コピーを所有しています。
「城郭石垣」集成 第2回全国城郭等石垣整備調査研究会資料集
編集・発行:第2回全国城郭等石垣整備調査研究会事務局
発行日:2005年1月20日
ページ数:248P
定価:3,000円+税
オススメ度:★★★☆☆
書評:
「本書は2005年1月20日~22日に佐賀県立名護屋城博物館で開催された第2回全国城郭等石垣整備調査研究会のテーマ『石垣の伝統的技法とその修理について』に基づいて全国の関係機関が作成した事例報告を集めた資料集である。」
モノクロであるが、石垣の写真がたくさん載っている。2007年第5回が熊本県で開催された石垣整備調査研究会の、名護屋市で開催された第2回研究会資料集。北九州中国書店で購入すると、講演資料が付いてきます(発送までは時間がかかりますよ)。
北九州中国書店ホームページ
重要遺跡調査報告書Ⅱ (城館跡)
編集・発行:茨城県教育委員会
発行日:1985年3月30日
ページ数:510P
定価:非売品
オススメ度:★★★☆☆
書評:
「埋蔵文化財は、郷土の原始・古代の歴史や文化等の正しい理解のために欠くことのできないものであり、且つ、将来の文化向上発展の基礎をなす貴重な国民的財産であります。しかるに、地域開発等の進展に伴い、埋蔵文化財の保護・保存については、より正確な基礎資料等の整備が急務とされております。このような状況をかんがみ、昭和53年度から重要遺跡(城館跡)の基礎資料整備事業をすすめてまいりましたが、ここに、その調査報告書を刊行することになりました。」
昭和53年度から昭和57年度にかけて調査された茨城県内の250件の城館跡について、「城館跡名」「所在地」「築城者」「時期」「遺構」「関係地名」「概要」「城館の歴史」「図面・写真」を見開き2ページにまとめて掲載している。昭和50年代から全国で中世城館跡調査が行われているが、茨城県には明確にそうした報告書を発行していない。本書は総合城館跡集のようなものであり中世城館跡調査報告書の代替となるものである。より詳細な情報は個別の発掘調査報告書が必要となろう。
国指定史跡 春日山城跡発掘調査概報Ⅺ
編集・発行:上越市教育委員会
発行日:1993年3月31日
ページ数:29P+図版12P+付図1枚
定価:非売品
オススメ度:★★★☆☆
「本書は、平成4年度国庫補助金及び県費補助金の交付を受けて実施した、史跡春日山城跡の環境整備事業調査報告書である。今年度は、環境整備と発掘調査をあわせて実施した。春日山城跡は平坦部の遺構の残存が良好でなく、整備においては総構えである通称『監物堀』と『監物土塁』及び楼門から山城部に至る道路遺構が整備の主になるため、文化庁・新潟県教育委員会の指導を得て発掘調査を実施したものである。」
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春日山城下 長池山砦発掘調査報告書
発行:上越市教育委員会
発行日:1974年12月20日
ページ数:49P
著者:室岡博、植木宏、増村孝雄、花ヶ前盛明
定価:非売品
オススメ度:★★★☆☆
「この報告書は、春日山城跡の一角が大規模開発されるにあたり、上越市教育委員会が実施した埋蔵文化財発掘調査の結果をまとめた記録である。今春、城跡の東麓にあたる通称『長池山砦』の稜線一帯が、その背後から業者により宅地開発が計画された。この地は、本城より東北方の府内を望む要塞跡であるという説もあったが、発掘等による確証はなされていなかった。この調査によって、長池山尾根一帯から、土塁や空濠など貴重な遺構をはじめ数多くの出土品が発掘された。」
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