小田原城とその城下

小田原城とその城下
編集・発行:小田原市教育委員会
発行日:1990年3月31日
ページ数:264P
定価:不明
オススメ度:★★★★☆
「小田原市は『小田原合戦400年』のイベントを企画し、『市制施行50周年記念』及び『国際交流フェア』とあわせて、平成2年度から2箇年にわたって、市民団体の代表などからなる『ときめき小田原夢まつり実行委員会』によって、『400年の時を超えて小田原は今、そして未来』をテーマに、この3大イベントを全市的に展開します。この記念すべき年に、小田原城の整備は、『おだわら21世紀プラン』に基づき二の丸中堀の石垣復元工事が順調に進みつつあり、同時に『住吉橋』も往時の姿に再建されました。また、豊臣秀吉が築いた石垣山一夜城も、土地所有者の松岡家の皆様の御好意により、公有地化が実現し、歴史公園として整備されました。」

小田原合戦400年を記念して編集されたもので、平成2年までに行なわれた発掘調査の成果がまとめられています。ほとんどがカラーページなので非常にわかりやすいです。翌平成3年には特別展図録が同名で発行されているようです。当時販売されたものがどうかよくわからないのですが、古書は比較的高価なようです。
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発掘復元された史跡山中城跡

発掘復元された史跡山中城跡
発行:三島市教育委員会
発行日:1987年9月30日
ページ数:22P
定価:不明
オススメ度:★★★☆☆
「三島市では、めまぐるしい歴史の変貌の中で、400年間埋もれていた遺構の発掘調査を昭和48年から開始し、史実に基づいた環境整備に全面的にとりかかりました。以来15年、現在(昭和62年)も発掘調査を継続中で、山中城構築の規模・構造の特徴が次第に明らかになりつつあります。調査の結果はこの冊子に報告されておりますように、堀・土塁の構築法、曲輪の造成法、飲料水・用水への配慮等、後北条流の築城術が随所に確認されています。また箱根山の雄大な自然の中に包含された本城の景観は、特に史跡公園として稀少な存在価値がありましょう。」

書評:
山中城のそれまでの発掘調査の成果をまとめたもの。中の写真はカラーとモノクロが混ざっています。
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史跡武田氏館跡Ⅵ -武田神社社務所増築・参道石垣改修に伴う主郭部調査- 甲府市文化財調査報告10

史跡武田氏館跡Ⅵ -武田神社社務所増築・参道石垣改修に伴う主郭部調査- 甲府市文化財調査報告10
発行:甲府市教育委員会
発行日:2000年3月30日
ページ数:61P
定価:不明
オススメ度:★★★☆☆
「本書は山梨県甲府市古府中町2611地内に所在する武田神社社務所の儀式之間増築及び周辺部遺構確認に伴う主郭部調査、並びに武田神社参道石垣改修工事に伴う主郭部南土塁発掘調査の報告書である。」
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七尾市内遺跡発掘調査報告書Ⅱ -七尾城下範囲確認および開発に伴う事前調査等の発掘調査報告書- 七尾市埋蔵文化財発掘調査報告書第25輯

七尾市内遺跡発掘調査報告書Ⅱ -七尾城下範囲確認および開発に伴う事前調査等の発掘調査報告書- 七尾市埋蔵文化財発掘調査報告書第25輯
編集・発行:七尾市教育委員会
発行日:2002年3月29日
ページ数:41P+図版28P+付図1枚「小丸山城跡周辺地形測量図」
定価:非売品
オススメ度:★★★☆☆
書評:
本書は、七尾城下町遺跡(平成8年度~10年度)、小丸山城跡(平成12年度)、岡町礫石経塚群(平成13年度)の調査報告書である。特に、小丸山城については初めての本格的調査であり、千田嘉博氏により縄張り図の作成もされている。また付図として小丸山城跡周辺の地形図も大判で添付されていて非常に参考になる。本書は図書館で借りて、一部コピーを所有している。

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七尾市内遺跡発掘調査報告書 -古府・国分遺跡、七尾城跡範囲確認調査- 七尾市埋蔵文化財調査報告 第21集

七尾市内遺跡発掘調査報告書 -古府・国分遺跡、七尾城跡範囲確認調査- 七尾市埋蔵文化財調査報告 第21集
発行:七尾市教育委員会
発行日:1996年3月29日
ページ数:50P
編集:七尾市教育委員会文化課
定価:非売品
オススメ度:★★★☆☆
書評:
「七尾市は、現在人口約5万人を擁する能登の中核都市であるが、古代においても国府や国分寺、中世においても守護所が構えられていたことから、一貫して能登の政治・経済・文化の中心地であった。そのことから、遺跡密度も高く、開発との調整が七尾市における埋蔵文化財保護の急務な課題の一つとなっている。特に能登国分寺跡や能登国府比定地である古府・国府遺跡、七尾城下町比定地の開発が近年目ざましくなってきている。反面、能登国府や七尾城下町に係わる発掘調査がほとんど行われていないことから傍証する資料は乏しく、範囲などの詳細は持論の域で、地名や伝承から漠然と想定されるにすぎない状況にある。この両者の遺跡は、全国的にも重要な遺跡と考えられ、保護と開発の両面からも性格や範囲の解明が急務となってきている。」
七尾城跡ではシッケ地区に続いて、城下町推定地を6箇所調査している。今回も遺構・遺物が多数出てきている。本書は図書館で借りて、一部コピーを所有している。

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七尾城下町遺跡 七尾城跡シッケ地区遺跡発掘調査報告書

七尾城下町遺跡 七尾城跡シッケ地区遺跡発掘調査報告書
発行:七尾市教育委員会
発行日:1992年3月
ページ数:123P
編集:七尾市教育委員会文化課
定価:非売品
オススメ度:★★★☆☆
書評:
「本書は七尾市が計画したデイサービスセンター(老人福祉施設)建設に伴う、七尾城跡の緊急発掘調査報告書である。」
中世の城下町遺構としては大変貴重な調査報告書である。遺構や遺物も多数発見されているが、本書は写真が茶色ぽく仕上げられており、モノクロに比べると遺物の状態がわかりやすい。本書は図書館で借りて、一部コピーを所有している。

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史跡七尾城跡石垣保存修理工事報告書

史跡七尾城跡石垣保存修理工事報告書
発行:七尾市教育委員会
発行日:1990年3月30日
ページ数:21P
編集:七尾市教育委員会文化課
定価:非売品
オススメ度:★★★☆☆
書評:
本書は、昭和60年10月18日輪島沖地震(七尾震度3)に起因して崩落した桜馬場前面の石垣修理の報告書である。崩落場所は、七尾城の写真でよく使用される、桜馬場から案内板方向に何段にも積み重なる石垣のうち、階段を登ってすぐ前の石垣である。本書表紙写真でいうとほぼ中央となるであろうか。
七尾城石垣は昨年3月末の能登沖地震でも崩壊している。本書修理箇所は問題なかったが、すぐ下の段が一部崩壊、土塁を含めると複数箇所が崩壊している。こうしてみると、立派な石垣であるが、当時もしばしばこうやって石垣修理したのであろう。本書は図書館で借りて、一部コピーを所有している。

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特別史跡名護屋城跡並びに陣跡4 名護屋城跡発掘調査概報 -山里丸発掘調査-

特別史跡名護屋城跡並びに陣跡4 名護屋城跡発掘調査概報 -山里丸発掘調査- 佐賀県文化財調査報告書第95集
発行:佐賀県教育委員会
発行日:1989年3月31日
ページ数:15P+図版15P
定価:不明
オススメ度:★★★☆☆
「本県教育委員会は、文禄・慶長の役における遺跡である、特別史跡『名護屋城跡並びに陣跡』の保存整備事業を、昭和51年度から進めております。事業としては、この10数年の間に豊臣秀保陣跡・堀秀治陣跡などの陣跡を中心に実施してまいりまして、名護屋城跡に着手するのは、今回が初めてであります。調査では新たな門跡や石段を発見できましたが、名護屋城跡にこれほどの遺構が埋もれていたことは大変な驚きでありました。」

書評:
本城跡の初の調査ということで、山里丸の報告だけではなく、本城に残る石垣の写真が掲載されている。
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正院川尻城跡 遺跡詳細分布調査報告書

正院川尻城跡 遺跡詳細分布調査報告書
発行:珠洲市教育委員会
発行日:1987年3月
ページ数:36P
定価:非売品
オススメ度:★★★☆☆
書評:
「今回、3年間にわたり遺跡詳細分布調査を実施しましたが『正院川尻城跡』も、本市において数少ない中世の城跡であります。これまで、文献・伝承などでしかその存在を図り知ることができなかったのでありますが、この調査でようやくそのたしかな存在、範囲などが学術的に立証されたのであります。」
石川県正院川尻城跡の唯一の公式な調査報告書。本書の調査まで伝承の城であった本城が、空堀や大規模な造作が確認され、臨時的な砦ではなく恒常的な中世城跡であることが報告されている。本書は図書館で借りて、一部コピーを所有している。
<2011/07/25更新>
古書で入手することができました。

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茨城県指定文化財 土浦城址内 櫓門保存修理工事報告書

茨城県指定文化財 土浦城址内 櫓門保存修理工事報告書
発行:土浦市教育委員会
発行日:1985年3月31日
ページ数:122P+図版39P
編集:建築文化振興研究所
定価:非売品
オススメ度:★★★☆☆
「このたび、土浦のシンボルとして親しまれてきました土浦城址内の櫓門の解体修復が竣工し、倍旧の輝きを増して市民の皆様にお目見得することができました。『土浦城址及櫓門』として昭和二十七年に県文化財の指定をうけましたが、このたび老朽化が進んだことにより県のご指導、ご援助をいただき、修復工事を行ったものであります。この城門は、二階に太鼓を置き、城下に時刻を知らせたことから、別名で『亀城の太鼓やぐら』とも呼ばれ、古くから町の人々の生活に役立ち、親しまれてまいりました。時を経て、今日では城址とともに市民の誇りでもあります。」

書評:
発掘調査とともに修復工事は新たな発見がよくある。本書でも旧礎石や墨書修理銘など新発見がいろいろとあったことが報告されている。
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